限定合理性のモデリング
著:Ariel Rubinstein
訳:兼田 敏之
訳:徳永 健一
紙版
内容紹介
1950年代にH・サイモンが提唱した限定合理性の概念は、いまや選択理論・ゲーム理論の主流に大きな影響を与えつつある。本書はこれら限定合理性のモデル化に焦点を当てて解説を行う。
前半では、心理学的知見への言及を踏まえて、選択のモデル化、特に手続き合理性、知識、記憶、「知ること」に関する選択、集団意思決定を扱う。後半では、ゲームにおける限定合理性のモデル化にかかわる困難さへの言及を踏まえて、手続き合理的なプレーヤーによるゲーム、複雑性を考慮した繰り返しゲーム、ゲームにおける計算量制約を解説する。また最終章では、本書に対するサイモンの批評も言及する。
目次
第1章 選択における限定合理性
第2章 手続き的意思決定のモデリング
第3章 知識のモデリング
第4章 限定記憶のモデリング
第5章 「知ること」についての選択
第6章 集団意思決定における複雑さのモデリング
第7章 ゲームにおける限定合理性のモデリング
第8章 繰り返しゲームにおける複雑さの考察
第9章 有限地平線パラドクスを解決する試み
第10章 ゲームにおける計算可能性制約
第11章 サイモンとの往復書簡