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素数の世界

第2版

その探索と発見

著:P.リーベンボイム
著:吾郷 孝視

紙版

内容紹介

本書は、素数2、3、5、7、11、 … が所有しているいろいろな特性を理解するための入門書であると同時に、素数に関する種々の問題が現在どこまで解決、進展しているかを知る情報源でもあります。また、素数の魅力にとりつかれ その研究に情熱を傾けてきた数多くの先人達の努力の跡を読み取ることができます。現在も素数の神秘を解き明かすために、熾烈な挑戦と競争が繰り広げられており、新しいアイデアや記録が日々生まれつつあるのです。
本書の初版は、P. Ribenboim 氏の著書 “The Book of Prime Number Records ”と“The Little Book of Big Primes ”およびその仏語版を基にして、日本語版向けに編集しました。その後、初版に記載されている素数に関する種々の記録は多くの研究者により塗り替えられています。そこで、この第2版ではWilfrid Keller 氏の全面的な協力を得て現時点での最新情報を掲載しています。

目次

第1章 素数は限りなく存在するか
?.Euclidの証明
II.Kummerの証明
III.Pólyaの証明
IV.Schornの証明
V.Eulerの証明
?.Thueの証明
VII.Washingtonの証明
VIII.Fürstenbergの証明

第2章 自然数が素数であるかどうかをどのようにして判定するか
?.Eratosthenesのふるい
II.合同式に関するいくつかの基本定理
A.Fermatの小定理と素数を法とする原始根
B.Wilsonの定理
C.Giuga,Wolstenholme,Mann‐Shanksによる素数性の探索
D. 階乗数を割り切る素数の巾乗
E. 中国式剰余定理
F. Euler関数
G. 2項数列
H. 平方剰余

III.合同式に基づく素数判定法
IV.Lucas数列
V.Lucas数列に基づく素数判定法
VI.Fermat数
VII.Mersenne数
VIII.擬素数
A.基2の擬素数
B.基aの擬素数(psp( a ) )
C.基aのEuler擬素数(epsp( a ) )
D.基aの強擬素数(spsp( a ) )

IX.Carmichael数
X.Lucas擬素数
A.Fibonacci擬素数
B.Lucas擬素数 (lpsp(P,Q ))
C.Euler‐Lucas擬素数(elpsp(P,Q ))と強Lucas擬素数(slpsp(P,Q ))
D.LucasCarmichael‐Lucas数

XI.素数判定と因数分解に関する最後の節
A.経費と時間
B.他の素数判定法
C.巨大素数
D.因数分解
E.公開鍵暗号

第3章 素数を定義する関数は存在するか
I.条件(a)を満足する関数
II.条件(b)を満足する関数
III.条件(c)を満足する関数

第4章 素数はどのように分布しているか
I.π( x ) の増大性
A.歴史的経緯
B.Möbius関数を含む総和式
C.Euler関数の値分布
D.素数表
E.π( x )の正確な値と x /( log x ),Li( x ),R( x )との比較
F.ζ( s )の非自明な零点
G.ζ( s )に対する零点のない領域と素数定理における誤差項

II.n番目の素数と連続する素数間の隔り
A.π( x )の性質
B.n番目の素数
C.素数間の隔り
D.素数間の可能な隔り

III.双子素数
?.等差数列における素数
A.無限に多く存在する
B.等差数列における最小の素数
C.等差数列における一連の素数

V.有名なGoldbach予想
VI.擬素数とCarmichael数の分布
A.擬素数の分布
B.Carmichael数の分布
C.Lucas擬素数の分布

第5章 どのような特殊な素数が考察されてきたか
I.正則素数
II.Sophie Germain素数
III.Wieferich素数
IV.Wilson素数
V.1の反復数とその類似数
VI.数 k×2n ±1
VII.素数と2階線形循環数列

第6章 素数に関する発見的および確率的結果
I.1次多項式の素数値
II.任意次数の多項式の素数値
III.多くの連続合成数値をとる多項式
IV.Partitio Numerorum

参考文献

10000までの素数表

人名索引

事項索引

記号索引

ISBN:9784320016842
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:256ページ
定価:4000円(本体)
発行年月日:2001年10月
発売日:2001年10月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBH