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佐藤超函数入門

復刊

著:森本 光生

紙版

内容紹介

なるべく少ない予備知識を仮定して、超函数論の基礎の概念を与えようとする書です。その内容を標語的に言えば"1変数超函数より佐藤の基本定理まで"であり、時期的には1958年より1969年の間に得られた超函数論の結果の一部となります。本書は『共立講座 現代の数学 20.佐藤超函数入門』として1976年7月に初版が発行されましたが、多くの読者からの要望を受け、単行本に改装し発行したものです。

目次

第1章 整型函数の基本的性質
1-1 連続函数と速度
1-2 整型函数
1-3 羃級数とReinhardt領域
1-4 整型函数のなす線形位相空間
1-5 整型函数の芽
1-6 Rungeの性質
1-7 Fourier-Borel変換
1-8 指数型整函数

第2章 1変数の解析汎函数
2-1 Cauchy-Hilbert変換
2-2 Rungeの定理
2-3 Mittag-Lefferの定理
2-4 解析汎関数の表現
2-5 指数型函数のFourier-Laplace変換
2-6 たたみ込み

第3章 1変数の超函数
3-1 超函数の定義
3-2 超函数の局所性
3-3 いろいろな演算
3-4 δ-函数とY-函数
3-5 羃函数
3-6 特異スペクトル
3-7 局所解析汎関数との関係
3-8 常微分方程式
3-9 Schwartz超函数と佐藤超函数

第4章 層係数のコホモロジー群
4-1 層
4-2 準層
4-3 層係数のコホモロジー群
4-4 相対コホモロジー群
4-5 被覆のコホモロジー群
4-6 パラコンパクト空間上の理論
4-7 相対コホモロジー群の導来層
4-8 準余次元性と層の軟弱次元
4-9 準余次元性(再論)

第5章 θ-係数のコホモロジー群
5-1 整型領域(復習)
5-2 θ-係数の(相対)コホモロジー群の計算法
5-3 相対コホモロジー群の消滅

第6章 多変数の解析汎函数
6-1 整型領域(復習)
6-2 線状凸コンパクト集合
6-3 θ(k)の相対空間
6-4 指数型整函数のLaplace-Martineau変換
6-5 Martineau-Harveyの相対性定理

第7章 多変数の超函数
7-1 超函数の定義と基本的性質
7-2 整型函数の類としての超函数
7-3 コンパクトな台をもつ超函数
7-4 整型函数の境界値
7-5 境界値作用素bγの単射性

第8章 マイクロ函数
8-1 1変数超函数の特異性の分解
8-2 余法球束について
8-3 相対コホモロジー群の消滅(再論)
8-4 Mayer-Vietorisの定理
8-5 マイクロ函数の定義
8-6 超函数とマイクロ函数の関係
8-7 マイクロ函数と超函数の解析性

第9章 超函数論の展開
9-1 実解析的な多様体上の超函数論
9-2 くさびの刃の定理
9-3 超函数のマイクロ解析性
9-4 超函数の演算
9-5 佐藤の基本定理
9-6 Lorentz群で不変な超函数

補章A.線形位相空間
A-1 線形位相空間
A-2 線形空間の極限移行
A-3 線形位相空間の極限移行
A-4 FS空間
A-5 DFS空間
A-6 FS空間とDFS空間の双対性

補章B.ホモロジー代数の初歩
B-1 完全列
B-2 複体のコホモロジー群

文献案内
索引

ISBN:9784320016590
出版社:共立出版
判型:A5
ページ数:312ページ
定価:4800円(本体)
発行年月日:2000年09月
発売日:2000年08月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PBP