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ニュートン新書

ニュートン新書

教えたくなるほどよくわかる 遺伝の基礎講座

著:ジョン・ウォラー
監:廣野喜幸
訳:亀濱香

紙版

内容紹介

 遺伝とは,古代から何千年にもわたって考えられ続けてきたテーマですが,差別や偏見にもつながる,誤った考え方が正しいとされた時代もあり,男尊女卑・人種差別の歴史ももっています。
 本書では,そのような誤って捉えられてきた遺伝に関する考え方から,遺伝の歴史的発見,優生論やジェンダーなどの歴史的考察,現代における遺伝子解析や遺伝子治療など,遺伝のさまざまな要素を解説。古代ギリシャのアリストテレスの時代から現代の医療,果ては未来に至るまで,「遺伝」に対する考え方の変遷と正しい知識が身につく1冊です。

※本書は2021年発行『サイエンス超簡潔講座 遺伝』をニュートン新書として発行したものです。

目次

序章

第1章 魂・種・男尊女卑 紀元前2500〜西暦400年
始まり/子を授かるという奇跡/種・体液・空気/偉大なる統合者クラウディウス・ガレノス/セックス(生物学的性)・ジェンダー(文化的性)・生物学/想像と類似/野蛮人と平民

第2章 中世の性・種・罪
アリストテレスとガレノスの対立再燃/ジェンダー・人種・不平等

第3章 近代初期(1450〜1700年)における遺伝
レオナルド・ダ・ヴィンチ再生/ヒトとウマについて/卵子・精子と機械/ジェンダー・人種・上流階級

第4章 啓蒙時代の遺伝
遺伝の科学/単細胞生物と人類/遺伝の政治学/民族性と人種/人種・奴隷制・帝国

第5章 19世紀の遺伝
植物学者/柔らかい遺伝・硬い遺伝/硬い遺伝、前面に/遺伝・貧困・優生学/性・ジェンダー・生物学/科学的人種差別/人種・奴隷制・植民地化

第6章 分子と人間
メンデル説の勝利/立ち遅れたダーウィンとメンデルの融合/遺伝学への出資/遺伝子決定論者の発想法/遺伝子決定論を問う/戦争・恐怖・ホロコースト/遺伝子の発見/遺伝子の働きの発見/分子・医学・心/公民権と脱植民地化の時代

第7章 新たな地平
組み換えDNA の誕生/遺伝子ハンティング/ヒト遺伝子の塩基配列を求める/遺伝子マイクロアレイの出現/新事実/氏か育ちか、そして人間の脳/医学・遺伝学・「新優生学」/医学と遺伝子組み換え/分子生物学の時代/人間の違いについてのイデオロギー

第8章 進歩と可能性
まとめ/不確かな未来

参考文献

ISBN:9784315525502
出版社:ニュートンプレス
判型:新書
ページ数:280ページ
定価:1091円(本体)
発行年月日:2022年05月
発売日:2022年04月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PSAK