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7つのケースでわかる! 交通事故事件 ミスゼロの実務

著:稲葉直樹
著:石濱貴文
著:古郡賢大

紙版

内容紹介

「つい昨日、交通事故に遭ってしまったのです」との法律相談に、どう対応する? 何から始める? 

本書では、「事故発生直後の依頼」「物損事故の依頼」「治療中の被害者からの依頼」「自転車事故の依頼」「死亡事故の依頼」「事故状況・過失割合を争う事故の依頼」「紛争解決手続に関する依頼」の7つのケースを収録。

それぞれの依頼者にどう対応すべきか、どの保険が使えるか、どのような証拠を収集するべきか、なにから始めるべきかを事案ごとに丁寧に解説!
また、経験豊富な執筆陣による「ミス避けのためのチェックポイント」で、実務のミスを未然に防ぐ!

目次

ケース1 事故発生直後の依頼
【事例】「つい昨日、交通事故に遭ってしまったのです」
1 事故から間もない段階で相談に来た依頼者への対応
2 交通事故が解決に至るまでの流れ
3 事故発生直後に収集すべき証拠
4 依頼者へのアドバイス
5 ここが受任のタイミング
6 相手が任意保険に加入していない場合の対応
7 ミスゼロのためのチェックポイント
 (1)安易に整骨院に通院させない
 (2)健康保険の利用を勧める
 (3)休業損害がある場合は労災利用を検討する
 (4)休業がある場合は有休利用を勧める
 (5)依頼者が利用できる保険を確認させる
 (6)証拠保全はできるだけ早く、正確に、大量に
 (7)人身事故への切り替えを検討する
 (8)色々な書面の保全を指示する
 (9)争点以外の話もしておく

ケース2 物損事故の依頼
【事例】「追突され、私の車が大破してしまいました」
1 協定制度と全損問題について、依頼者の理解を得る
2 代車費用と休車損害が発生していないか検討する
3 評価損と物損の慰謝料について、依頼者に説明する
4 物損事案において弁護士が注意すべきポイント
5 ミスゼロのためのチェックポイント
 (1)車検証を取り付けて所有者を確認する
 (2)修理費用や修理方法に争いがある場合に注意する
 (3)協定の進捗をこまめに確認する
 (4)見積書や損害確認報告書の内容を把握する
 (5)経済的全損の場合に備え、市場価格を調査する
 (6)代車費用についての裁判例を押さえる
 (7)責任論の把握を怠らない

ケース3 治療中の被害者からの依頼
【事例】「事故以来、首の痛みが治りません」
1 法律相談の心構えと伝えるべき治療時の注意点
2 一括対応打ち切り段階で行うべき弁護活動
3 依頼者に「後遺障害認定手続」を説明する
4 後遺障害認定手続における有効な証拠
5 損害の立証方法
6 ミスゼロのためのチェックポイント
 (1)タクシー通院の注意点を依頼者に説明する
 (2)物損内容について確認する
 (3)診断書・診療報酬明細書等を取り付ける
 (4)施術証明書を取り付け、内容を確認する
 (5)事故状況について把握する
 (6)刑事記録を取り付ける
 (7)被害者請求は、できるだけ早期に行う
 (8)少なくとも毎月、治療状況を確認する
 (9)使える保険を確認する
 (10)依頼者の仕事内容を確認する
 (11)労災を利用している場合に注意する
 (12)裁判をした場合の予想額を告知しておく

ケース4 自転車事故の依頼
【事例】「自転車同士、出会い頭に衝突してしまいました」
1 自転車損害賠償責任保険等の付保を確認する
2 自転車同士の事故の過失割合の考え方を理解する
3 高額な車両など、自転車損害には特殊性がある
4 携行品損害を請求する
5 ミスゼロのためのチェックポイント
 (1)携行品損害の証拠を保全する
 (2)訴訟提起を検討する
 (3)入金管理はしっかり行う
 (4)欠席判決が見込まれても訴状の記載は念入りに
 (5)別冊判タNo38 を正しく読む
 (6)依頼者から資料を取り付ける

ケース5 死亡事故の依頼
【事例】「交通事故で父の命は奪われました」
1 交通事故で死亡した被害者の家族への対応
2 収集すべき資料
3 請求項目を漏らさない
4 死亡逸失利益を請求する
5 自賠責保険会社への被害者請求
6 素因減額に注意する
7 刑事裁判被害者参加制度の利用を検討する
8 ミスゼロのためのチェックポイント
 (1)契約者、記名被保険者、被保険者、依頼者を把握する
 (2)相続関係図を作成する
 (3)利益相反に気をつける

ケース6 事故状況・過失割合を争う事故の依頼
【事例】「過失割合でもめています」
1 事故状況整理のポイント
2 事故状況の立証方法
3 別冊判タNo38 に掲載されている事故の過失割合
4 別冊判タNo38 に掲載されていない事故の過失割合
5 過失割合の交渉に際しての注意点
6 ミスゼロのためのチェックポイント
 (1)刑事記録、もしくは物件事故報告書を取り付ける
 (2)取り付ける前にリサーチを入れる
 (3)物損についても把握しておく
 (4)別冊判タNo38 を通読する
 (5)損害額や依頼者が加入している保険を確認する
 (6)人身傷害保険を先行し、回収しておく

ケース7 紛争解決手続に関する依頼
【事例】「交渉か裁判か、どちらがよいのでしょうか」
1 交渉での解決のメリット、デメリット
2 事案解決のための手続の種類
3 手続選択のポイント
4 ミスゼロのためのチェックポイント
 (1)直接請求権利用の条件に注意する
 (2)整骨院通院がある場合の最終受領額を検討する

著者略歴

著:稲葉直樹
AIN法律事務所(東京弁護士会所属)。日弁連交通事故相談センター委員。
著:石濱貴文
高松丸亀町法律事務所(香川県弁護士会所属)。
著:古郡賢大
東京グリーン法律事務所(東京弁護士会所属)。

ISBN:9784313314252
出版社:学陽書房
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:3300円(本体)
発行年月日:2023年06月
発売日:2023年06月16日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:RPT