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どんな質問にも即対応! 議会答弁書をすばやく書く技術

著:森下 寿

紙版

内容紹介

★★★「型」と「フレーズ」でこんなに書ける!★★★

自治体職員に向けて、議会答弁書の書き方を解説!

本書では、「質問の確認」「認識」「経過」「課題」「メリット」「デメリット」「理由」「決意表明」等、答弁パーツを組み合わせて「型」で書き上げるノウハウを詳解します。

★★★3つの特長で議会答弁書作成ノウハウを伝授!★★★

①パーツの組み合わせによる「型」に当てはめた書き方がわかる!
 議会答弁書の文章は、書くのが難しいと思われがちです。しかし、実際には、答弁パーツの組み合わせにすぎません。そこで本書は、これまで答弁書を作成した経験のない職員でも、すぐに答弁書を書くことができるように、パーツの組み合わせ方、言いかえれば「型」の組み立て方を解説。
 答弁書は、質問通告後、短い時間、タイトなスケジュールで作成することが求められますが、この「型」を意識して書くことによって、答弁書をより効率的に、すばやく書くことができます。

②賛成・反対をニュアンスも含めて伝える表現の仕方がわかる!
 議会では、議員から様々な観点からの質問がなされます。それらに対して、執行部の見解として、賛成の場合もあれば、反対の場合もあります。また、例えば反対だったとしても、「キッパリ反対」と「やんわり反対」とでは、答弁の書き方は異なります。
 そこで本書は、状況に応じた適切なフレーズを使った文例を多数収録。ニュアンスも含めて的確に表現することができます。

③パターン別の文例を参考に、様々なテーマにアレンジできる!
 本書では、答弁の文例について、「提案にハッキリと賛成する答弁」「提案は時期尚早のため、先送りする答弁」など、「パターン別」に紹介しています。実際に書くのは異なるテーマだったとしても、文例を参考にアレンジして対応することができます。「政策・事業等を提案されたときの答弁書」から、「行政の認識を問われたときの答弁書」「議員の持論・主張に答えるときの答弁書」「答えにくい再質問をされたときの答弁書」まで、実務の参考になる文例が満載の1冊です。

目次

第1章
知っておこう!答弁書作成の超基本

1 答弁書の作成は大変だけど、面白い
2 自治体の「公式見解」、議会答弁の意味と意義
3 答弁書作成の「ルールと流れ」を知る
4 答弁書作成は時間との勝負
5 最低限押さえておきたい「議会の仕組み」
6 「根拠」なくして議会答弁は書けない
7 答弁書作成=上司の意図を汲み取る作業
8 本会議答弁と委員会答弁はココが違う

第2章
初めてでも安心!議会答弁書の作成手順

1 質問の内容・意図を把握する
2 質問者の所属会派を確認する
3 質問者の役職・立場・属性等をつかむ
4 同じ質問がある場合、答弁の順番と内容に注意する
5 他部署との協議・連携の必要性を確認する
6 答弁の結論を決める
7 答弁に使う材料を確保する
8 説明に使うパーツ・順番・フレーズを考える

第3章
ココを押さえる!答弁書作成のチェックポイント

1 これまでに同趣旨の質問はあったか
2 首長の意見や考えを踏まえているか
3 国・他自治体の状況はどうか
4 計画・財政部門の意向はあるか
5 他部署・他事業に与える影響はあるか
6 質問議員や会派に与える影響はあるか
7 統計データで補完することは可能か
8 要望に応えられずゼロ回答になる質問ではないか
9 議員取材で質問を取り下げてもらえないか
10 次回定例会に先送りしてもらうことは可能か

第4章
すばやく書く!答弁パーツの選び方・組み立て方

1 パーツ① 質問を確認する
2 パーツ② 認識を表明する
3 パーツ③ 経過を説明する
4 パーツ④ 課題を説明する
5 パーツ⑤ メリットを説く
6 パーツ⑥ デメリットを説く
7 パーツ⑦ 理由を説明する
8 パーツ⑧ 結論を述べる
9 パーツ⑨ 決意を述べる
10 結論に応じて、必要なパーツを選ぶ

第5章
「政策・事業等を提案されたとき」の答弁書

1 提案にハッキリと賛成する答弁〈給食費の無償化〉
2 提案内容を実施する方向で検討する答弁〈結婚相談所の設置〉
3 提案に賛成する答弁〈防災バッグの配布〉
4 提案には課題があるため、先送りする答弁〈シビックプライド条例〉
5 提案は時期尚早のため、先送りする答弁〈オンライン相談体制〉
6 提案にキッパリと反対する答弁〈ハザードマップの配布〉
7 提案にやんわりと反対する答弁〈戦争体験の継承〉

第6章
「行政の認識を問われたとき」の答弁書

1 認識があることを強くアピールする答弁〈特養施設の整備〉
2 認識しつつも、課題があることを伝える答弁〈新庁舎建設〉
3 質問者の認識を肯定し、理由を詳説する答弁〈行政評価の見直し〉
4 質問者の認識を肯定し、経過を伝える答弁〈いじめ対応〉
5 質問者の認識をキッパリと否定する答弁〈パートナーシップ制度〉
6 質問者の認識をやんわりと否定する答弁〈口腔ケアセンターの整備〉
7 認識があることを伝え、事業実施に踏み込む答弁〈中小企業支援〉
8 認識があることを伝え、事業の検討を伝える答弁〈子育て支援〉
9 首長の次期選挙への出馬を表明する答弁〈出馬表明〉
10 首長の次期選挙への不出馬を表明する答弁〈不出馬表明〉

第7章
「議員の持論・主張に答えるとき」の答弁書

1 質問者の主張にハッキリと賛成する答弁〈官民連携〉
2 質問者の主張に消極的に賛成する答弁〈手話言語条例の制定〉
3 質問者の主張にキッパリと反対する答弁〈保育園の民間委託〉
4 質問者の主張にやんわりと反対する答弁〈安全・安心パトロール事業〉
5 質問者の主張に賛否を明示せず、かわす答弁〈指定管理者の選定〉

第8章
「議員から答えにくい再質問をされたとき」の答弁書

1 しつこい追及をかわす答弁〈ケースワーカーの配置〉
2 進捗状況を問われたときの答弁〈基本構想の策定〉
3 意思決定の整合性を問われたときの答弁〈財政調整基金の活用〉
4 細かい数字を基に粗探しされたときの答弁〈学校選択制度〉

巻末資料 はやわかり答弁フレーズ集

著者略歴

著:森下 寿
基礎自治体の管理職(部長)。これまで企画、人事、財政といった内部管理部門から、保育、防災福祉などの事業部門まで幅広い部署を経験。議会事務局職員の経験もあり、管理職としても10 年以上に渡り、本会議・委員会で議会答弁を行ってきたベテラン職員。

ISBN:9784313180697
出版社:学陽書房
判型:A5
ページ数:160ページ
定価:2300円(本体)
発行年月日:2023年10月
発売日:2023年10月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPT