出版社を探す

女性公務員のリアル なぜ彼女は「昇進」できないのか

著:佐藤直子

紙版

内容紹介

仕事で悔しい思いをした。頑張りたいのに気持ちが折れそう。そんな気持ちに、自治体の現役課長兼研究者の著者が贈る1冊。自治体仕事の実態と、多様な事情の狭間で苦しむ女性職員のための、一生ものの仕事の見方・考え方が分かる!

目次

はじめに

1章 女性公務員が「昇進」しづらいって本当?
・「自分ではどうにもできない」社会構造への諦念
・同じ部署で同じだけ働いても「成長できない」謎
・データでみる自治体幹部職員のキャリアパスの男女差
・「女性の管理職も増えている」数字の罠
・職場に潜む「女性用」の仕事と役職

2章 そもそも、自治体で女性が活躍することに意味があるの?
・女性の公務労働の問題点とその意義を真剣に考える
Q女性管理職が少ないのは、女性自身の「選択」によるものなのでは?
Qクビにならないなら、頑張らなくていいのでは?
Q「女性が女性が」と言うが、何を達成しようとしているの?
・なぜ「今」、女性の昇進を考えるのか?

3章 女性の立場で「女性活躍」のモヤモヤと対話しよう
・ジェンダーが個人に与える影響を考える
・データから存在が見えない「滞留する女性たち」の本音
Q「家庭優先」が目的で公務員になったから昇進したくないのが本音では?
Q給与のために仕事をしている人も多いだろうし、現状維持でいいのでは?
Q定年まで主任でいるつもりだけど、そのメリット・デメリットは何?
・「周辺」に置かれ続ける女性たち
Qなぜ女性管理職は、基幹部署にいないのか?
Q自治体組織は、女性を本気で育てようという気はあるのだろうか?
・そもそも、「私」にとって昇進する「価値」ってある?
Qどういう女性が自治体で出世するんだろう?
Q出世する公務員のモチベーションって何?
Q昇進ってデメリットが多くない?
・「仕事か家庭か」が影響している範囲は広い

4章 男性の立場で「女性活躍」のモヤモヤと対話しよう
・「自分にとって一番いい状態」を誰もが追求できる社会
Q男女共同参画っていつまで続けるの?
Q男性女性で向き不向きな仕事があるのでは?
Q日本に適した伝統的な役割分担をなぜ無理に変えるのか?
Q女性の人権が大切なのはわかるけど、実際、男性が社会を回しているよね?

5章 これからのあなたの「働き方」を考えるには
・昇進がこわくなくなる業務経験を考えよう
・「自信のなさ」には理由がある
・どんな経験が「私」には必要なのか考える

6章 では今、自治体組織にどんな改革が必要なのか
・では結局、どうすればいい?
・人事部で見直しリストを作ってみませんか?
・女性職員の「上司」に求めること
・小さな一歩を集めよう

おわりに

著者略歴

著:佐藤直子
佐藤 直子(さとうなおこ)
首都圏政令市職員。2022年4月から埼玉大学経済経営系大学院 博士後期課程に在学中。1998年入庁後、児童館にて青少年健全育成業務→市内児童館庶務事務→公務災害・通勤災害事務、安全衛生関係事務→扶養認定・年末調整事務→特殊勤務手当見直し→区役所にて市民協働まちづくり業務(係長昇任)→国際拠点PR /ブランディング→総合計画ほか分野別計画策定等の庁内調整事務、地方創生関係交付金関係事務、SDGs未来都市関係事務→市長への手紙、市民アンケート、コールセンターなど広聴担当(課長昇任)→幼児教育(幼稚園・認定こども園関係)担当。
どうしてこのようなキャリアパスとなったのかに関心を持ち、2018年に研究活動を開始。公務労働分析で博士論文を作成中。

ISBN:9784313151383
出版社:学陽書房
判型:4-6
ページ数:192ページ
定価:2100円(本体)
発行年月日:2023年03月
発売日:2023年03月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPT