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黄金時代

著:ミハル・アイヴァス
訳:阿部 賢一

紙版

内容紹介

千夜一夜物語は完璧にアップデートされた。
ボルヘスが冥土で悔しがってる。
――古川日出男


虚構の島をめぐる蠱惑の旅行記、
始まりも終わりもない増殖する〈本〉、
連鎖する世界を解き放つ記憶の幻影――
物語の極限を比類なき想像力と文学的技法で描く、現代チェコ文学が生んだ異形の大作!

未知の海に浮かぶ島を訪れた〈私〉。垂直に流れ落ちる滝のなかに造られた「上の町」と「下の町」、変容する名を持つ島民たち。家々は水の壁で仕切られ、時間は匂い時計によって知らされる。戸惑いながも島の女と愛を交わし、滞在を続ける〈私〉はある日一冊の書物の存在を知らされる。幾多の物語が収められたその〈本〉は、島民の誰もが加筆や修正できる無限の書物だった……。
「スウィフト『ガリヴァー旅行記』の想像力、レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』の知性が、ナボコフやボルヘスの文学的技法で書かれた驚異の物語」と世界が絶賛!
『もうひとつの街』のミハル・アイヴァスの最高傑作、待望の邦訳。

著者略歴

著:ミハル・アイヴァス
1949年プラハ生まれ。作家。1989年に詩集でデビュー以降、チェコ国内の様々な文学賞をはじめ、長篇小説『黄金時代』がAmazon.comのSF・ファンタジー部門で1位を獲得するなど世界的評価も高い。
訳:阿部 賢一
1972年東京都生まれ。東京大学准教授。著書に『複数形のプラハ』『カレル・タイゲ』、訳書にフラバル『わたしは英国王に給仕した』、オウジェドニーク『エウロペアナ』など。

ISBN:9784309206653
出版社:河出書房新社
判型:4-6変
ページ数:352ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2014年11月
発売日:2014年11月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB