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はたらく物語

マンガ・アニメ・映画から「仕事」を考える8章

著:河野 真太郎

紙版

内容紹介

「働くこと」「労働」とは何か――なんていわれると堅苦しくて逃げ出したくなりますが、じつは私たちがふだん楽しんでいるエンタメでも様々な形の「働き方」とその問題が描かれているのです。

『3月のライオン』の棋士たちのように、生活のすべてを将棋=仕事に賭けることの意味とは?
『プラダを着た悪魔』と『マイ・インターン』にみる女性の働き方の理想と現実、ジェンダーとフェミニズムによる影響は?
『宝石の国』の世界で戦うキャラクターたちと、現代のアイドルの共通点とは?
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は「学園もの」の形式を借りた起業&デスゲームの物語?
『株式会社マジルミエ』で描かれる「企業活動としてのヒーロー」のあり方とは?
などなど……。

いわゆる「お仕事もの」だけでなくSFやファンタジーの世界でも、作り手と受け手がいる限り、その時代の「働くこと」の現実と理想が投影されています。
本書では、『増補 戦う姫、働く少女』(ちくま文庫)などでフィクション作品の分析を行ってきた著者が、マンガやアニメ、映画の人気作品を取り上げながら「仕事と働き方」にスポットを当てた新しい読み方を紹介します。

今まさに仕事をがんばっている社会人も、これから働き始める学生さんも、これまで息抜きに楽しんできた「物語」を新鮮な目で受けとめ、さらに現実の「働くこと」の理解も深められる1冊です。

【目 次】
はじめに
第一章 働く僕たち、私たち――『3月のライオン』と「働くこと」の現在
第二章 家事労働者から起業家へ――『3月のライオン』とコミュニティ作りの労働
第三章 女性の仕事、クリエイティブ産業とやりがい搾取――『プラダを着た悪魔』とポストフェミニズム労働者
第四章 助力者おじさんとレジリエンス、そして老後の消滅――『マイ・インターン』とポストフェミニズムの「超克」
第五章 労働を消費すること――『宝石の国』とアイデンティティの労働
第六章 起業とビルドゥングスロマン――『機動戦士ガンダム水星の魔女』とデスゲームの距離
第七章 ヒーローたちはなぜはたらくのか?――『株式会社マジルミエ』と『シン・ゴジラ』の「仕事」
第八章 私たちの労働の余白に――『0.5ミリ』とケア労働の贈与
おわりに

目次

【目 次】
はじめに
第一章 働く僕たち、私たち――『3月のライオン』と「働くこと」の現在
第二章 家事労働者から起業家へ――『3月のライオン』とコミュニティ作りの労働
第三章 女性の仕事、クリエイティブ産業とやりがい搾取――『プラダを着た悪魔』とポストフェミニズム労働者
第四章 助力者おじさんとレジリエンス、そして老後の消滅――『マイ・インターン』とポストフェミニズムの「超克」
第五章 労働を消費すること――『宝石の国』とアイデンティティの労働
第六章 起業とビルドゥングスロマン――『機動戦士ガンダム水星の魔女』とデスゲームの距離
第七章 ヒーローたちはなぜはたらくのか?――『株式会社マジルミエ』と『シン・ゴジラ』の「仕事」
第八章 私たちの労働の余白に――『0.5ミリ』とケア労働の贈与
おわりに

著者略歴

著:河野 真太郎
【著者略歴】
河野真太郎(コウノシンタロウ)

1974年、山口県生まれ。専修大学国際コミュニケーション学部教授。専門は英文学とカルチュラル・スタディーズ。著書に『増補 戦う姫、働く少女』(ちくま文庫)、『新しい声を聞くぼくたち』(講談社)、『この自由な世界と私たちの帰る場所』(青土社)など。

ISBN:9784305709981
出版社:笠間書院
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2023年12月
発売日:2023年11月27日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB