出版社を探す

化物で楽しむ江戸狂歌

『狂歌百鬼夜狂』をよむ

編:江戸狂歌研究会
他著:粕谷 宏紀
他著:石川 了

紙版

内容紹介

時は江戸時代。
面白おかしい化け物たちが今より身近にいた時代。
当時大流行した、これまたおかしな歌を詠む狂歌師たち。

ある夜、怪しいあばらやに集まると、
百「物語」ならぬ、百「狂歌」に興じ、
呑めや歌えや、出たの出ないの、大騒ぎ!

【江戸狂歌が最高潮を迎えた、天明盛時の雰囲気を色濃く映し出したのが、この『狂歌百鬼夜狂』です。彼ら狂歌師仲間は、江戸の暮らしを言葉で祝福し、明るく楽しく謳いあげました。この作品を通して、化け物だけでなく、ついでにそんな江戸狂歌の世界も覗いていただきたいと江戸狂歌研究会一同願っています。...「はじめに」より】

『狂歌百鬼夜狂』は、天明5年、
蔦屋重三郎が企画した狂歌会をもとに刊行されました。
狂歌会には、狂歌ブームの火付け役である四方赤良(大田南畝)をはじめ、
16名の狂歌師が集まり、当時人気の素材であった化物をお題に、
「百物語」に倣って、百首の狂歌が詠まれました。
本書は、狂歌の基礎知識、各歌の原文・現代語訳・語釈、化物の挿絵を収録。
江戸の化物と狂歌を、楽しみながら知ることの出来る1冊です!

目次

  はじめに

Ⅰ 「狂歌」を知る

 狂歌とその歴史
 狂歌師略伝

Ⅱ 『狂歌百鬼夜狂』をよむ

 天明期の江戸狂歌本出版と『狂歌百鬼夜狂』
 『狂歌百鬼夜狂』書誌解説

Ⅲ 『狂歌百鬼夜狂』本文解説

 序[原文・現代語訳・語釈]
 百ものがたりの記[原文・現代語訳・語釈]
 百首解説

見越入道/雪女/人魂/女の首/離魂病/うしろ髪/山男/切禿/長髪/鬼/山姥/逆柱/毛女郎/楠亡霊/小袖の手/魔風/せうけら/殺生石/さとり/鬼女/油なめ/三目入道/片輪車/古寺/天井の手/船幽霊/壁坐頭/大魔が時/をいてけ堀/だかれ小僧/むじな/姥が火/牛鬼/肉吸/龍灯/牡丹灯籠/川獺/札へがし/木だま/髪切/帯取が池/おさかべ/山鳥/ひゝ/死ね/\榎/猪熊/戸がくし山/もどり橋/古戦場/土蜘/安達原/猫また/海坊主/もゝのけ/骸骨/羅生門/一つ目小僧/化物やしき/うぶめ/実方雀/大あたま/火車/一寸法師/生霊/死霊/大入道/四隅小僧/元興寺/化地蔵/枕返し/迷ひの金/光物/轆轤首/犬神/のつぺらぼう/蜃気楼/幽霊/青女房/青鷺/越中立山/狸/蛇児/逆幽霊/鵺/八幡しらず/皿屋敷/古椿/雨降小僧/なめ女/あやかし/しら児/天狗/文福茶釜/生贄/芭蕉の精/大座頭/釿ぼろ/古井戸/高砂松/金だま 

 跋文[原文・現代語訳・語釈]

  あとがき
  読書案内・参考文献
  執筆者一覧
  化物索引

著者略歴

他著:粕谷 宏紀
1936年生。日本大学名誉教授。著書に『石川雅望研究』(角川書店、1985年)、『東海道名所図会を読む』(東京堂出版、1997年)、編著に『江戸狂歌本選集』本編全13巻(東京堂出版、1998~2004年)などがある。2011年没。
他著:石川 了
1950年生。大妻女子大学名誉教授。著書に『江戸狂歌壇史の研究』(汲古書院、2011年)、編著に『江戸狂歌本選集』本編全13巻(東京堂出版、1998~2004年)、『嬉遊笑覧』全5巻(共編、岩波書店〈岩波文庫〉、2002~2009年)などがある。2014年没。

ISBN:9784305707420
出版社:笠間書院
判型:A5
ページ数:264ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2014年10月
発売日:2014年10月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ