和泉式部
和歌と生活
著:伊藤 博
紙版
内容紹介
従来の研究では見落とされてきた
和泉式部の暮らしの種々相、
生活者としての哀歓などについて考察。
全編ほぼ書き下ろし。
・和泉式部の従者、子供、友人などとの
係わり合い。
・物詣でなど、京の地を離れることによる
風物の発見、人との出会い。
・食生活の実態。
・病気とその対応。
・日常生活で感じる喜悦の情、嫌悪感。
・生き抜くために生じる苦悩、願望。
など、作品の記述を丁寧に読み取り、
人間「和泉式部」に迫る。
目次
序章 和泉式部と橘道貞、藤原保昌
一 橘道貞 二 藤原保昌
一 人とのかかわり
1 和泉式部「帥の宮に参る」考―赤染衛門との贈答から探る―
2 『和泉式部日記』の小舎人童
3 和泉式部と子供
4 和泉式部の交友関係
5 和泉式部と「おや」「はらから」
二 和泉式部の外出
1 『和泉式部日記』「月いとよき」考
2 和泉式部と賀茂祭
3 『和泉式部集』の「摂津紀行」
4 和泉式部の物詣で
三 和泉式部の生活
1 『和泉式部集』に詠まれている食べ物
2 和泉式部の病気
3 『和泉式部集』に詠まれている特異なことば
四 和泉式部の心情
1 『和泉式部集』に詠まれている色彩
2 『和泉式部集』「わびし」考
3 『和泉式部集』「昔語り」考
4 和泉式部の喜悦と立腹
5 和泉式部の嫌悪の情
6 和泉式部の「願ひ」
終章 和泉式部と死
索引