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伊勢物語論

文体・主題・享受

著:山本 登朗

紙版

内容紹介

都とゐなか、男と女など互いに相容れないはずの二つの世界が一つの物語として昇華する伊勢物語。文体・主題・享受の視点から掘り下げ、その特質と変貌、享受の歴史を辿る。

目次

第一章 文体と方法一 「昔」と「今」−伊勢物語の文体−二 「かの」−伊勢物語の遠近法−三 伊勢物語における散文と和歌−連接形式の意味−四 和歌の解釈と物語−伊勢物語の方法−五 「かいまみ」の意味−六十三段をめぐって−六 見られることと見ること−「目離(めか)る」覚え書−七 伊勢物語と題詠−惟喬親王章段の世界−第二章 主題と人物像一 伊勢物語の悪女二 右近の馬場の恋−九十九段を考える−三 「人しれぬ」と「心やむ」−五段の人物造形−四 「東下り」の物語・その一−浅間と富士−五 「東下り」の物語・その二−十三段その他をめぐって−六 行平から「なま翁」へ−百十四段の成立−第三章 享受史の中の伊勢物語一 古注の世界−物語注釈としての説話−二 ふたつの「芥川」−室町中期伊勢物語注釈の虚構理解−三 伊勢物語の「誹諧」−宗祇の注記をめぐって−四 周辺の宗祇流−『伝平田墨梅筆伊勢物語聞書』をめぐって−五 伊勢物語注釈と尚書−三条西家における伊勢物語理解の一面−六 堯恵と伊勢物語−『堯恵加注承久三年本校合伊勢物語』をめぐって−七 近衛信尋と伊勢物語−『伊勢物語抄抜書』その他をめぐって−八 『伊勢物語集注』の位置九 虚と実−『伊勢物語童子問』の旧注批判−十 作られた主人公像−伊勢物語九十二段と『伊勢物語新釈』−

著者略歴

著:山本 登朗
1949年生まれ。京都大学大学院博士課程単位取得退学。現在、京都光華女子大学教授、京都光華中学校・京都光華高等学校校長。共著書に「王朝和歌の世界-自然感情と美意識-」など。

ISBN:9784305702289
出版社:笠間書院
判型:A5
ページ数:435ページ
定価:12500円(本体)
発行年月日:2001年05月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ