森敦論
著:井上 謙
紙版
内容紹介
月山と放浪を愛し、生死一如を追求した森敦。都会と文明を徹底して切り捨て、方言を駆使しながら自然と人間を通して大いなる宇宙を見据えている森の作品群を読み解く。親友による貴重な証言も収録。
目次
●作品を読む森敦の原風景−「酉の日」「酩酊船」などもどき・だましの世界−「初真桑」その土俗的なもの−「光陰」メルヘンの哀歓−「天上の眺め」鎮魂の世界−「鴎」「月山」への道程−「かての花」広大無限の山容−「月山」幻想世界に遊ぶ−『私家版聊斎志異』臨場感と思考を楽しむ−『マンダラ紀行』それぞれの「おくのほそ道」−『われもまた おくのほそ道』大河に響く挽歌−「われ逝くもののごとく」時が与えた変容−「杢右ェ門の木小屋」全貌をあらわした森文学−『森敦全集』(全九巻)完結●素描森敦と横光利一−庄内の客人碑は語る「月山」食物考−大根の味噌汁森さんの書●回想 森敦−京城中学時代を中心に(インタビュー)聞き手 著者 語り手 井上磁雨略年譜