笠間叢書 298
平安中期物語文学研究
著:中嶋 尚
紙版
内容紹介
物語文学誕生の基盤を整理し、長編へと発展する文学的要素を探る。具体的に「うつほ物語」「源氏物語」など、構造・成立・人物造型の視点から作品を分析し、長編物語形成のあり様を考察する。
目次
Ⅰ 物語序説1 長編物語成立考Ⅱ うつほ物語論2 成立年代考3 「俊蔭」巻典拠小考4 「嵯峨院」巻の問題5 「祭の使」巻私見6 「初秋」巻の構成7 「楼の上」巻への道8 絵解小考9 契沖とうつほ物語Ⅲ うつほ物語から源氏物語へ10 うつほ物語から源氏物語へⅣ 源氏物語論11 人物造型の方法1−死と再生−12 人物造型の方法2−紫上のほほえみ−13 宇治「中の宮」試論14 「東屋」巻について15 「蜻蛉」巻「五日といふ朝座に果てて」考16 「若紫」巻「ありしにまさる物思ひ」考Ⅴ 附篇17 狭衣物語「女二宮」の周辺18 堤中納言物語「虫めづる姫君」論