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日経ビジネス人文庫

セゾン 堤清二が見た未来

著:鈴木哲也

紙版

内容紹介

●時代の本質を捉えた経営者の栄光と挫折
無印良品、ファミリーマート、パルコ、西武百貨店、西友、ロフト、吉野家――。これらはいずれも、堤清二という男が一代でつくり上げ、解体された「セゾングループ」という企業集団を構成していた。堤が時代をどのように捉え、どのような限界がグループ解体をもたらしたのかを明らかにする骨太のドキュメント。文庫化にあたって全面的に見直すとともに第8章(再びの敗戦――そごう・西武売却と池袋本店の運命)を新たに書き下ろし。

目次

 第1章 堤哲学が凝縮された無印商品
1 ロンドンで感じた違和感 
2 西友と堤からの「独立」 
3 今は無印を、僕たちが解釈している 
4 「第二創業」へ走り出す 

 第2章 西武百貨店という未完の改革
1 革新は、いつも逆境から 
2 セゾンが文化を「民主化」した 
3 挫折の連続のなかに先見性 

 第3章 自由な異端の地パルコ
1 幻の「銀座パルコ」 
2 パルコの流転と堤の戦い 
3 アニメ文化に宿るDNA 
4 12年ぶりの新社長誕生 

 第4章 専門店に生き残るDNA
1 ロフトを生んだ堤のひと言 
2 リブロの静かな誇り 
3 堤の理念、継承者たちの奮闘 

 第5章 「生活総合産業」の皮肉な結末
1 異母弟・猶二が見た清二の夢 
2 「共犯」だった銀行が豹変――解体劇の舞台裏
3 西武の原点とグループ解体 

 第6章 チェーン展開の理想と現実
1 吉野家買収の慧眼と矛盾 
2 西友、「質販店」の憂鬱 
3 ファミリーマート、誤算の躍進 
4 堤清二の問いかけに答える 

 第7章 人間・堤清二の夢と挫折
1 「お坊ちゃん」が学んだ大衆視点 
2 避けられなかった「裸の王様」 
3 堤が遺したメッセージ 

 第8章 再びの敗戦――そごう・西武売却と池袋本店の運命
1 想定外の連続
2 売却決定――迷走の始まり 
3 61年ぶりの百貨店スト 
4 小売業は街の色合いを決める 
5 問われる百貨店という存在

著者略歴

著:鈴木哲也
日本経済新聞社編集委員
1969年生まれ。93年早稲田大学法学部卒業、同年日本経済新聞社入社。小売りやメーカー、サービスなど消費関連ビジネスを中心に取材してきた。2003年から07年は、米州総局(ニューヨーク)で、ウォルマートなどの企業取材を担当。日経ビジネス副編集長や日経MJ編集長、企業報道部長などを経て、2023年から現職

ISBN:9784296118533
出版社:日経BP 日本経済新聞出版
判型:文庫
ページ数:416ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2024年02月
発売日:2024年02月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KJ