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「がん患者本位のエンゲージメント」を目指して

がん患者が社会で自分らしく生きるための3つのビジョン

著:「がん患者本位のエンゲージメント」を考える会

紙版

内容紹介

がん患者を取り巻く今の状況をより良いものとするために

これからのがん医療やがん患者が抱える課題や生き方などについて議論してきた、「がん患者本位のエンゲージメント」を考える会(座長:武藤徹一郎)の最終報告書です。
がんに関する様々な問題の解決に向け、3つのビジョンと10のアクションを提言。がん患者、その家族、がん医療に携わる医療者、がんの政策立案に関わる行政官など、がんに関係するすべての人々にとって、必携の書です。

「がん患者本位のエンゲージメント」を考える会は、2018年5月から2019年12月まで、がん患者団体の代表者、がん診療に携わる医師・看護師、社会学者など、がんと関わりのある様々な有識者が集まり、これからのがん医療やがん患者(がんを経験されたすべて)が抱える課題や生き方などについて、定期的に議論してきた研究会です。この研究会で議論してきたことを総括し、がん患者を取り巻く今の状況をより良いものとするためにまとめたのが、本報告書です。

目次

はじめに ~がん患者の問題の解決に向けて~
東京大学 名誉教授
公益財団法人がん研究会有明病院 名誉院長 武藤 徹一郎

序章 「がん患者本位のエンゲージメント」とは何か
1. 「がんと生きること」はすべての人々の課題である
2. がん患者の生活・人生全体として見る「がんサバイバーシップ」という考え方
3. 「サバイバージャーニー」から見えるがん患者の抱える悩みと問題
4. がん患者が「状況」に向き合うには
「がん患者本位のエンゲージメント」が必要である

第1章 ビジョン1 社会全体でがん患者を生涯にわたって支える
現状と課題 「がん患者を取り巻く状況の問題」と捉えて社会全体で支えていくために
アクション1 さまざまな関係者による相談機会や情報の積極的な提供
アクション2 がん患者の状況や悩みに応じた「開かれた相談の場」の提供
アクション3 がん患者への就労支援と経済的支援制度の周知

第2章 ビジョン2 一人ひとりが安心して納得できる医療/ケアを受けられる
現状と課題 医療/ケアががん患者を取り巻く状況や価値観に合った形で、
それぞれの局面で提供されるために
アクション4 さまざまな医療者によるがん患者本位のコミュニケーションの実現
アクション5 病院内におけるチーム医療の普及と定着
アクション6 地域における終末期を含めた総合的なケアの提供
アクション7 一人ひとりに合わせたがん医療の普及と周知

第3章 ビジョン3 がん患者が主役となって自分らしく生きるための素養とスキルを身に付ける
現状と課題 がん患者自身が必要な情報を自在に活用できる
環境とツールを整えるために
アクション8 医療/ケアを受ける時の基本的な素養の習得
アクション9 正しい医学情報を提供する仕組みと場の整備
アクション10 がん教育の普及と充実
コラム 新型コロナウイルス感染症問題を契機としたニューノーマル(新常態)における
「がん患者本位のエンゲージメント」とは

終章 「がんと生きること」を生涯にわたって支えるために
1. 徹底した患者視点による検討と対応
2. サバイバージャーニーに沿った悩みや問題の解消
3. 社会のあらゆるステークホルダーと資源を動員したエンゲージメント

おわりに 「がん患者本位」で実現する共有価値の創造
アフラック生命保険株式会社 代表取締役会長 チャールズ・レイク
付録 「がん患者本位のエンゲージメント」を考える会 講演録

ISBN:9784296108503
出版社:日経BP
判型:B5
ページ数:200ページ
定価:2000円(本体)
発行年月日:2021年01月
発売日:2021年01月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MNC