文明開化の錦絵
Colour Prints of The Late TOKUGAWA and Early MEIJI Periods in The NONOGAMI Collection
編:野々上 慶一
紙版
内容紹介
底本:「文明開化錦繪集-横濱繪と開化繪」(野々上慶一 編著/垂水書房 刊/1967年)
幕末から明治初期に制作された、西洋文化の移入を描いた錦絵の数々。〈横浜絵〉〈開化絵〉と呼ばれる、それらの魅力を集成した幻の図録。
◆本書の特色◆
1.貴重なコレクションの粋
出版人として、また骨董鑑賞家・随筆家として小林秀雄や青山二郎との交友で知られた野々上慶一。本書は、氏の浮世絵コレクションの中から、幕末の開港により流入した西洋の文物を描いた「横浜絵」と、明治初期、東京開市とともに誕生した新しい風物の数々を記録した「開化絵」全237点(うちカラー図版71点)をを精選し収録したものである。
2.高い資料的・美術的価値
資料的・美術的価値の高い図版を精選して収録。外国人や異国風俗を好んで取り上げた「横浜絵」から、建物や施設を中心に西洋風の扮装をした日本人を配した「開化絵」へ。読者は図版を追いながら、文献だけでは知りえない時代の移り変わりや、その雰囲気を知ることができる。
3.充実した解説・目録
巻頭では、野々上慶一による解説「『横浜絵』と『開化絵』について」が、本書収録図版の意義を詳述。巻末に、各図版の作者と製作年に簡潔な説明を添えた図版目録、さらに解説と図版タイトルの英文(吉田健一訳)を付す。