道徳教育の取扱説明書
教科化の必要性を考える
著:貝塚 茂樹
内容紹介
道徳の教科化は、国家による価値の押し付けなのか。それとも道徳教育再生の切り札なのか。道徳教育の新たな地平を拓くために、道徳の教科化について真摯に向き合うべき時が来ている。
本書は、修身科や教育勅語という歴史的な課題を、政治的イデオロギーを超えて本質的かつ冷静に分析する。また、他者とのつながり、愛国心・郷土愛、国旗・国歌、宗教的情操、スピリチュアリティなどをめぐる問題にも幅広く目配りすることにより、これからの道徳教育を取り扱うための指針を示す。
目次
はじめに
第Ⅰ部 「道徳の時間」をどう活性化させるか
「修身科=悪玉論」だけでは何も解決しない
修身科は今も清算されてはいない
急がれる「教育勅語後遺症」の克服
何が「道徳の時間」を形骸化させているのか
徳目を「教える」ことが道徳教育の基本である
「他者」とのつながりを解体した戦後社会と教育
「愛国心」を論じない道徳教育はありえない
崩れかけている「郷土愛」と「愛国心」の関係
「国旗・国歌」とは国家論の問題である
道徳の「教科化」の論議を盛り上げよう
道徳の「教科化」を提案する
第Ⅱ部 「生命に対する畏敬の念」をどう育てるか
何が宗教教育を「タブー視」させてきたのか
錯綜する「宗教的情操」と「生命に対する畏敬」の関係
スピリチュアリティと道徳教育
「死者への視線」を欠いた「生命に対する畏敬の念」
補論 中学校道徳の読み物資料と「畏敬の念」
補論 戦後道徳教育史の中の「宗教的情操」と「生命に対する畏敬」
おわりに
ISBN:9784284103688
。出版社:学術出版会
。判型:4-6
。ページ数:200ページ
。定価:1800円(本体)
。発行年月日:2012年09月
。発売日:2012年09月14日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNA。