出版社を探す

ウィーン原典版 186

バッハ フランス風序曲 BWV831/831a

著:ウルリヒ ライジンガー
解説:ミヒャエル ベーリンガー
訳:藤原 一弘

紙版

内容紹介

ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)ライプツィヒ時代の作品。元来この曲は1734年にハ短調の曲として作曲されたが、翌35年≪クラヴィーア練習曲集第2部≫として出版するにあたり、同時に収録された≪イタリア協奏曲≫(ヘ長調)との対比を最大限に際立たせるために一番遠いロ短調に移調された。現在一般に流布している移調稿は、原曲に比べると、付点リズムをより正確に記譜し、さらに、和声、装飾法、旋律においてフランス的な特徴をはっきりと打ち出している。しかしながら、ハ短調稿が不完全な初期稿だという評価はあたらない。ロ短調稿と同等の価値を有するばかりか、むしろバッハの意図が明確に見てとれる。本書は、BWV 831a(ハ短調)とBWV 831(ロ短調)のふたつの稿を併録し、この曲の理解に寄与するもの。「演奏への助言」では、この曲の常に問題となっている付点リズムだけでなく、その他の演奏法にも詳しく言及し、実際の演奏に役立つであろう。巻末に詳細な注解がつく。

目次

フランス風序曲 BWV831a ハ短調

フランス風序曲 BWV831 ロ短調

著者略歴

著:ウルリヒ ライジンガー
校訂:音楽学者。ウィーン原典版の校訂者の中心的存在。

解説:ミヒャエル ベーリンガー
運指・解説:1956年生まれ。チェンバロ、オルガン、教会音楽。フライブルク音楽大学で教鞭を執る。『ウィーン原典版161 バッハ半音階的幻想曲とフーガ』の運指法を担当。

訳:藤原 一弘
翻訳:音楽学者。1978年よりチェンバロを学ぶ。80年よりチェンバロ調律師として活躍。獨協大学ドイツ語学科卒。立教大学大学院修士課程修了(組織神学、音楽学)。91年「音律理論を中心とするキリスト教音楽研究」に関する論文により辻荘一賞受賞。95年同博士課程中退。91-98年テュービンゲン大学音楽学研究所(91-93年DAAD奨学金)。95-98年プェッフィンゲンにて合唱指揮者。明治学院大学キリスト教研究所研究員を経て現在洗足学園音楽大学音楽学講師、山梨英和大学、北海道大学非常勤講師。

ISBN:9784276401860
出版社:音楽之友社
ページ数:64ページ
定価:1900円(本体)
発行年月日:2016年02月
発売日:2016年02月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AVR