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わが父ショスタコーヴィチ〈オンデマンド版〉

初めて語られる大作曲家の素顔

編:ミハイル アールドフ
監:田中 泰子
訳:カスチョールの会

紙版

内容紹介

ロシアの権威ある文芸誌『新世界』の連載を翻訳したもので、ショスタコーヴィチの二人の子どもが語った「父ショスタコーヴィチ」を、友人のアールドフがまとめたもの。これまでこの大作曲家の作品をめぐる議論はおおいになされてきたが、その人柄について書かれたものはほとんどなかった。本書では、外へのガードを必要としない自分の子どもたちへの「本心のショスタコーヴィチ」が描かれており、新たなショスタコーヴィチ像を発見できる。

目次

序文

疎開、そして《第七交響曲》の初演

作曲・1

プロコーフィエフ、そして《第八交響曲》の作曲

ロストロポーヴィチ

モスクワの最初のアパート

体操

リハーサル

交通規則

ドイツ人捕虜

カレリア地方の別荘

誓約書

作曲・2

すばらしい音楽をつくるには

陽気なポルカと涙

引越し

サッカー狂

ミハイル・ゾーシェンコとの関係

几帳面さ

逮捕と獄死の恐怖

下っ端役人との「戦い」

「偉大なる指導者」スターリンとの出来事

トルコの眼鏡

親友イワン・ソレルチーンスキイのこと

犬より猫

襲いかかってきたオンドリ

スターリン論文のための個人教師

試験官助手ショスタコーヴィチ

スターリンの死

子どもの健康について

儀礼的な賛辞や祝辞への対抗措置

「どうか二度と私を映画に誘わないでおくれ」

おとぎ話にでてくる宮殿

プーシキンの崇拝者たち

母の死

《ムツェンスク郡のムクベス夫人》のあれこれ

ペーパードライバー

トレチャコフ美術館、貯金局、サルトル

ジャン・シベリウス賞褒賞金の行方

ショスタコーヴィチの手紙

「まずいウォッカなんて存在しない」

振子の大時計

生活のための映画音楽

「お前は煙草を吸ってるんだろ!」

「お前が歌い手だったら就職先を見つけてやれたのに……」

水廻り

ヴィシネフスカヤ

電話取次ぎ禁止者リスト

「ショスタコーヴィチ議員」への相談

「彼が失礼なことをしたからって、彼の才能の評価まで変える権利は私にはありません」

アカデミー・ニュータウンの住人

「すばらしい音楽すべてを愛している」

「僕自身の人生に捧げた作品」(弦楽四重奏曲第八番)

足の病気

「たとえ両腕を切り落とされても、私はペンをくわえて音楽を書き続けるだろう」

著者略歴

編:ミハイル アールドフ
1937年生まれ。1960年モスクワ大学卒業。プロの作曲家だったが、1980年にロシア正教会の司祭となる。数冊の著書あり。

監:田中 泰子
1938年東京生まれ。東京女子大学英文科在学中にモスクワ留学、1965年モスクワ民族有効大学文学部卒業。1967年より大阪外国語大学で教鞭をとる。「おおきなかぶ」論、S.アクサーコフの『赤い花』論などあり。訳書に『まほうの馬』他。1990年ロシアの児童文学・文化の研究会「カスチョールの会」を創立、主宰。

訳:カスチョールの会
1991年から雑誌『カスチョール』を発行しながら、日本の青少年文化を考える手がかりとしてロシア児童文学の経験と現状を研究、紹介。

ISBN:9784276399013
出版社:音楽之友社
判型:A5
ページ数:208ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2014年07月
発売日:2014年07月23日