出版社を探す

調性音楽のシェンカー分析

著:アレン・キャドウォーラダー
著:デイヴィッド・ガニェ
訳:角倉 一朗

紙版

内容紹介

シェンカー理論は楽曲の分析、とりわけ調性音楽の分析方法として、1960年代から英語圏を中心に、世界的に広く普及している。特にアメリカでは、「シェンカー」と明記されていなくても、楽曲分析はほとんどすべてがシェンカー理論によっていると言われる。シェンカー分析は、楽曲をそのもっとも原初的な構造(ウアザッツ)からの展開として捉えるもので、実際の分析においては、現実の楽譜(前景)から複数の中景を経て、もっとも基本的な後景へと還元していく。本書は訳者からの強い推薦を受けて刊行するもので、2011年の原書第三版にもとづく訳出である。全体は2部に分かれ、第1部では、旋律、和声、対位法の側面からシェンカー分析の基本を説明し、第2部は主要な形式別に実作を分析する。各章末には分析課題が付される。巻末付録としてシェンカー分析特有の記号や記譜法がわかりやすくまとめられるほか、用語解説や参考文献、日本語版オリジナルの事項索引などが付く。訳者の労を多とした原著者からの、日本語版への序文も寄せられた。
19世紀末から20世紀初頭に掛けて活躍した、指揮者、作曲家、音楽理論家、ハインリッヒ・シェンカーの業績を1930年代から40年代に掛けて、アメリカに初めて紹介したのは、彼の弟子、フェーリクス・ザルツァー、オスヴァルト・ヨーナス、ハンス・ヴァイセである。そののち、ザルツァーの弟子、カール・シャハターがアメリカにおけるシェンカー分析の分野で、指導的な存在となった。本書の原著者2人は、このシャハターの弟子にあたる。

ISBN:9784276101616
出版社:音楽之友社
判型:B5
ページ数:496ページ
定価:9500円(本体)
発行年月日:2013年10月
発売日:2013年10月18日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AVA