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一つのドイツの夢

訳:青山孝德

紙版

内容紹介

オーストリアのアイデンティーの検討に資するとともに、オーストロマルクス主義を民族主義の観点から再検討する重要な資料である。

目次

本書について  ヘルムート・コンラート
1 民族問題解決のためのカール・レンナーとオットー・バウアーの思想
1-1 レンナーの属人自治構想とブリュン民族綱領
1-2 労働者階級の水平的・垂直的統合問題とマルクス主義民族理論
1-3 オットー・バウアーの構想
1-4 レンナーとバウアーの民族問題理解の分岐と収斂
1-5 レンナーの継続する多民族国家肯定と、バウアーによる漸進的離反から否定まで

2 ドナウ帝国における民族自治から民族性原理へ、そして1918年11月12日の合邦表明へ
2-1 民族問題の精神的指導者としてのカール・レンナー、1917年党大会まで
2-2 1917年10月から1918年10月までのレンナーとバウアーの論争
2-3 オットー・バウアーの合邦宣伝

3 合邦政治家としてのオットー・バウアーとカール・レンナー
3-1 1919年初頭までの局面、実現に代わり機能重視へ
3-2 1919年2月・3月のオットー・バウアーによるドイツとの合邦交渉、拘束力なき応対記録
3-3 財政・通貨政策交渉、解きがたい対立
3-4 講和交渉と合邦交渉との重複、合邦禁止
3-5 オットー・バウアーの辞任と法律(1918年11月12日)第2条削除
3-6 カール・レンナーの合邦政策

4 ナチスに直面した社会民主党の合邦思想
4-1 ドイツにおけるファシズムの権力掌握前の時期
4-2 ヒトラーの権力掌握と党綱領の合邦条項削除
4-3 1938年3月以降のバウアーとレンナーの合邦対応

5 カール・レンナーによる合邦思想の拒絶

著者エルンスト・パンツェンベックについて/青山孝德

著者略歴

訳:青山孝德
1949年生まれ。1980年、名古屋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得により退学。オーストリア社会思想史研究。

ISBN:9784275021564
出版社:御茶の水書房
判型:菊判
ページ数:256ページ
定価:6000円(本体)
発行年月日:2022年03月
発売日:2022年03月08日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPS