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研究双書 576

岐路に立つIMF

改革の課題、地域金融協力との関係

編:国宗 浩三

紙版

内容紹介

アジア通貨危機などの大規模な資本収支危機の経験から、IMFは何を学び、また、学ばなかったのか。IMFの改革に向けた課題、地域金融協力との関係について探る。

目次

まえがき

略語一覧

序章 岐路に立つIMF / 国宗 浩三
 第1節 本書の狙い
 第2節 本書の構成
 第3節 各章のまとめ
 おわりに-東アジア地域金融協力とIMF-

第Ⅰ部 IMFの現状と課題
第1章 IMFの役割と改革への課題 / 柏原 千英
 はじめに
 第1節 IMF設立協定
 第2節 融資機能とその変遷にともなうIMFの役割変化
 第3節 中期戦略の中心的課題
 第4節 中期戦略の評価
 おわりに
 補論 IMF理事会のガバナンスと他国際機関との役割分担について

第2章 IMFの中期戦略と新興市場経済の国際収支管理-リザーブ増強ラインの評価を中心として- / 熊倉 正修
 はじめに
 第1節 新興市場経済の国際収支危機とIMFの対応
 第2節 新興市場経済とその対外脆弱性の所在
 第3節 リザーブ増強ラインの評価
 おわりに

第3章 IMFの政治経済学-批判と提言- / 小浜 裕久
 はじめに-過去に学ぶということ-
 第1節 IMFの設立と概要
 第2節 IMFの経済学
 第3節 IMFの改革に向けて
 おわりに-危機の政治経済学は進歩しているか-

第Ⅱ部 地域金融協力とIMF
第4章 アジア地域金融協力の進展-AMF構想の挫折から重層的な協力体制へ- / 中川 利香
 はじめに
 第1節 アジア通貨危機の発生とAMF
 第2節 マニラ・フレームワーク会合とチェンマイ・イニシアチブ
 第3節 アジア債券市場育成に関する協力の枠組み
 むすびにかえて

第5章 地域金融協力の必要性とIMFとの連携のあり方 / 国宗 浩三
 第1節 地域金融協力はなぜ必要か?
 第2節 東アジア金融協力の課題とIMF
 第3節 危機管理以外のテーマ 

第Ⅲ部 IMFプログラムの理論的枠組み
第6章 フィナンシャル・プログラミングの概要と問題点 / 国宗 浩三
 第1節 国際収支不均衡への対応方法
 第2節 FPの基本モデル
 第3節 内政変数、外生変数、目標変数、政策変数の区分について
 第4節 拡張モデル1-国際収支の内訳-
 第5節 FP策定の手順と「再計算」
 第6節 拡張モデル1の構造を分析する
 第7節 拡張モデル2-財政部門-
 第8節 拡張モデル3-金融部門-
 第9節 イースタリーの批判
 おわりに

第7章 IMFの経済分析モデル-フィナンシャル・プログラミングとGlobal Economy Modelの比較- / 樹神 昌弘
 はじめに
 第1節 2つのIMFモデルとその経済学的背景
 第2節 FP モデル
 第3節 Global Economy Model
 第4節 IMF経済モデルによる経済評価の妥当性
 おわりに

著者略歴

編:国宗 浩三
国宗 浩三 アジア経済研究所開発研究センター国際経済研究グループ長
柏原 千英 アジア経済研究所開発研究センター開発戦略研究グループ
熊倉 正修 大阪市立大学経済学部・大学院経済学研究科准教授
小浜 裕久 静岡県立大学国際関係学部教授
中川 利香 アジア経済研究所新領域研究センター技術革新と成長研究グループ
樹神 昌弘 アジア経済研究所開発研究センター国際経済研究グループ

ISBN:9784258045761
出版社:アジア経済研究所
判型:A5
ページ数:248ページ
定価:3100円(本体)
発行年月日:2009年02月
発売日:2009年02月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KFF