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研究双書 558

経済危機後の韓国

成熟期に向けての社会・経済的課題

編:奥田 聡

紙版

内容紹介

経済危機から目覚ましい回復を遂げた韓国の「光」と「影」とは?途上国的問題と先進国的問題が入り交じる現代韓国の社会・経済を多角的に分析する。

目次

まえがき / 奥田 聡

序章 経済危機後における韓国経済・社会の「光と影」 / 奥田 聡
 はじめに
 第1節 韓国経済危機
 第2節 経済危機後の目覚ましい回復-新進先進国の栄光
 第3節 目覚ましい回復の陰で
 第4節 本書のねらいおよび構成

第1章 職業移動を通じてみる韓国の都市自営業層-経済危機後の変化の考察を中心に- / 有田 伸
 はじめに
 第1節  マクロ統計を通じてみる韓国の都市自営業層
 第2節 都市自営業部門への/からの職業移動
 第3節 都市自営業者の所得と職業移動がもたらす所得の変化
 おわりに

第2章 1990年代以降の韓国における就業体制の変化と労働力の非正規化-日本との比較分析を中心に- / 横田 伸子
 はじめに-問題の提起
 第1節 日韓の就業構造の比較分析
 第2節 労働力の非正規化と「インフォーマリティ」の規定のされ方
 第3節 日韓労働者家族の生活構造の比較分析
 結論

第3章 持続可能なセーフティネット構築に向けての課題-高齢化対策を中心にみる韓国の福祉政策- / 株本 千鶴
 はじめに
 第1節 「生産的福祉」と「参与福祉」-経済危機後のグランドデザイン
 第2節 少子高齢社会に対応するセーフティネットづくり
 第3節 介護保障制度の設計
 第4節 持続可能なセーフティネット構築の特徴と課題

第4章 経済危機後の就業貧困層問題と公的扶助改革 / 五石 敬路
 はじめに
 第1節 基礎法成立の社会的背景とその特徴
 第2節 自活支援事業と就業貧困層の実態
 おわりに

第5章 韓国の年金問題-急速な少子高齢化と制度改編の必要性- / 奥田 聡
 はじめに
 第1節 韓国の公的年金制度の概観
 第2節 韓国国民年金が抱える問題点
 第3節 問題解決への努力-年金法改正論議
 おわりに-年金改革、 今こそ実施を

第6章 韓国財政の再編と課題-財政圧迫要因の台頭と健全化への模索- / 渡辺 雄一
 はじめに
 第1節 経済危機以前の財政運営
 第2節 経済危機後の財政運営
 第3節 歳出面の課題-増大する財政需要とその負担
 第4節 歳入面の課題-政策ツールとしての租税
 第5節 韓国財政の持続可能性の模索
 おわりに

第7章 経済危機後の財閥再編と事業再構築 / 安倍 誠
 はじめに
 第1節 財閥の多角化と財閥改革
 第2節 財閥の順位と規模の変化
 第3節 財閥の事業再構築と産業再編
 第4節 新グループの誕生と財閥の行方
 むすびにかえて

第8章 韓国の成熟先進国化と対外競争力の確立-対北東アジア経済関係を中心に- / 任 千錫
 はじめに
 第1節 韓国の産業発展の特徴と国際競争力の要因
 第2節 中国経済の浮上と韓中経済関係の拡大
 第3節 対日経済関係の再認識
 むすび-まとめと今後の政策方向

著者略歴

編:奥田 聡
奥田 聡  アジア経済研究所地域研究センター東アジア研究グループ長
有田 伸  東京大学大学院総合文化研究科助教授
横田 伸子 山口大学経済学部教授
株本 千鶴 椙山女学園大学人間関係学部助教授
五石 敬路 東京市政調査会主任研究員
渡辺 雄一 アジア経済研究所地域研究センター東アジア研究グループ
安倍 誠  アジア経済研究所新領域研究センター技術革新と成長研究グループ
任 千錫  韓国建国大学校国際貿易学科教授

ISBN:9784258045587
出版社:アジア経済研究所
判型:A5
ページ数:310ページ
定価:3900円(本体)
発行年月日:2007年01月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB