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研究双書 523

後発工業国における女性労働と社会政策

編:村上 薫

紙版

内容紹介

国家は家族のありようやそのなかの女性の地位・役割をいかに規定してきたのか。5カ国を事例に、社会政策が女性の労働力化に与えた影響の分析を通じて探る。

目次

まえがき

序章 後発工業国における女性労働と社会政策-問題の所在と課題の設定- / 村上 薫
 はじめに
 第1節 社会政策とそのジェンダーバイアス:先進国研究の知見
 第2節 途上国における社会政策へのアプローチ
 第3節 本書の視角と考察の対象
 おわりに

第1章 アルゼンチンにおける福祉国家と女性労働政策の変容 / 宇佐見 耕一
 はじめに
 第1節 ペロン政権期の女性労働と社会政策
 第2節 輸入代替工業化の行き詰まりとネオ・リベラル政策
 第3節 拡大する女性労働:柔軟化と不安定化
 おわりに

第2章 「よきメキシコ国民の一員」から「個人としての労働力」へ-メキシコ経済における女性労働の位置づけを手がかりに- / 谷 洋之
 はじめに
 第1節 メキシコにおける経済構造の変遷と女性労働力の推移
 第2節 米国型国民経済モデルと女性労働
 第3節 逸脱としてのマキラドーラから経済の主軸としてのマキラドーラへ
 むすびにかえて:労働の柔軟化と個人主義モデル

第3章 開発計画期トルコにおける女性の労働力化と社会政策 / 村上 薫
 はじめに
 第1節 社会政策と女性の位置づけ
 第2節 女性の労働力化過程と社会政策
 おわりに

第4章 韓国におけるセマウル運動と農村女性の組織化と動員-1970年代を中心に- / 横田 伸子
 はじめに:問題の提起
 第1節 セマウル運動の背景と開発体制の構築
 第2節 セマウル運動の推進体制と農村女性の組織化
 第3節 農村セマウル女性組織化の活動領域
 第4節 結論と課題

第5章 華南における女性労働力化と社会政策 / 沢田 ゆかり
 はじめに
 第1節 香港の女性労働力の推移
 第2節 珠江デルタの女性労働力化
 第3節 産業空洞化と女性労働力
 おわりに

著者略歴

編:村上 薫
村上 薫   アジア経済研究所地域研究第2部
宇佐見 耕一 アジア経済研究所地域研究第2部主任研究員
谷 洋之   上智大学外国語学部専任講師
横田 伸子   山口大学経済学部助教授
沢田 ゆかり 東京外国語大学外国語学部助教授

ISBN:9784258045235
出版社:アジア経済研究所
判型:A5
ページ数:217ページ
定価:2400円(本体)
発行年月日:2002年03月
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBF