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狂言を生きる

著:野村 万作

紙版

内容紹介

芸歴85年の狂言師 野村万作が、
芸話を通し狂言の神髄に迫る至高の一冊。

戦後から現代に至る激動の時代を狂言師としてしなやかに生きてきた人間国宝・野村万作。
芸の神髄に迫る狂言「芸話」、様々な邂逅、未来の狂言へのメッセージを収めた永久保存版。

「役者なくして芸能はない。
伝統芸能は自動的に継承されるわけではない。
世代ごとに再創造されるのだ。
それを舞台に即して語って無類におもしろい本。」−池澤夏樹

舞台写真をはじめ、貴重な写真も豊富に収録。

「大きな視点からいえば私の祖父、父、私たち、倅とで、それぞれ狂言が違っていっていいのです。これは世の中の流れなのですから。伝統といっても、江戸期の家元にしろ、世阿弥にしろ「今の時代にあった狂言」「場を心得た狂言」というようなことを言っています。そういう精神が流れているのです。だからこそ狂言が今日まで生きてきたのではないでしょうか。」(本文より)

著者略歴

著:野村 万作
野村万作(のむら まんさく)

1931年6月22日生まれ。東京都出身。狂言師。重要無形文化財各個指定保持者(人間国宝)。文化功労者。祖父・故初世野村萬斎及び父・故六世野村万蔵に師事。3歳で初舞台。早稲田大学文学部卒業。「万作の会」主宰。
軽妙洒脱かつ緻密な表現のなかに深い情感を湛える、品格ある芸は、国内外で高い評価を受ける。海外での狂言普及に貢献。ハワイ大・ワシントン大では客員教授を務める。
狂言の技法の粋が尽くされる秘曲『釣狐』に長年取り組み、その演技で芸術祭大賞を受賞。その他、観世寿夫記念法政大学能楽賞、松尾芸能賞、紀伊國屋演劇賞、日本芸術院賞、紫綬褒章、坪内逍遥大賞、朝日賞、長谷川伸賞、中日文化賞、旭日小綬章等、多数の賞を受ける。
2002年、早稲田大学芸術功労者、2008年、練馬名誉区民。『月に憑かれたピエロ』『子午線の祀り』『秋江』『法螺侍』『敦・山月記・名人伝-』等、狂言師として新たな試みにも取り組み、狂言隆盛の礎を築く。2011年、練馬文化センター名誉館長。後進の指導にも尽力する。

ISBN:9784255011240
出版社:朝日出版社
判型:A5
ページ数:304ページ
定価:5000円(本体)
発行年月日:2019年06月
発売日:2019年06月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:ATX
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ