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TEDブックス 06

判断のデザイン

著:チップ・キッド
訳:坪野 圭介

紙版

内容紹介

明瞭(クリア)か不可解(ミステリアス)か、それが問題だ。

何事も第一印象がすべて。その見た目をどう判断し、どうデザインすれば良いだろう?
村上春樹作品(アメリカ版)の装幀でも知られる「世界一有名なブックデザイナー」が導入するのは「!/?」という基準だ。
第一印象に必要なのは、明瞭さ(!)か、不可解さ(?)か、その両方か。
ダブルクリップに地下鉄のポスター、ATMにタバコのパッケージ……
身の回りにある様々な実例から、自らのブックデザインへの応用例まで。
明瞭/不可解の尺度で世界の見方を再定義する、デザイン=認識の技術。

「デザインという枠におさまる本でもない。たぶんこの本は『視点』に関わることを伝えるための本だ」……寄藤文平(解説冊子より)

Small books, big ideas. 未来のビジョンを語る。
人気のTEDトークをもとにした「TEDブックス」シリーズ日本版、第6弾。

「第一印象にもとづいて、私たちは物事を判断します。そういうものなんです。ひどい、と思いますか?
子供の頃、誰しもこう聞かされましたよね。『見た目で判断しちゃダメよ』。でも私たちはそうします。
なぜなら、私たちは視覚重視の文化の中で生活していて、私たちの心はまず目に映るものに反応してしまうからです。
本当の問題は、私たちが判断することそれ自体ではなく、どうやって判断しているかです。〔…〕
デザインを例にとってみると、見た目で判断しちゃダメという決まりはまるで意味をなしません。そもそもの性質上、デザインは一目見た瞬間から判断を要求するものです。
デザインというのは、なんらかの問題を解決するためにあるからです。もし判断されなかったら……それこそ問題です」(本書より)

著者略歴

著:チップ・キッド
ニューヨーク在住のデザイナー/作家。1986年からアルフレッド・A・クノップ社でブックカバーのデザインを手がけ、アメリカのブックデザイン・アートに革命をもたらしてきた。ジョン・アップダイク、オリヴァー・サックス、マイケル・クライトン、オルハン・パムク、村上春樹など、仕事を共にした著名作家は多数。コミュニケーション・デザイン部門でナショナル・デザイン・アワードを受賞。国際写真センターのユース・オブ・フォトグラフィー・イン・デザイン・アワードも受賞している。小説作品に、『The Cheese Monkeys(チーズ・モンキーズ)』『The Learners(学びし者たち)』がある。プリンストン大学、イェール大学、ハーバード大学、RISD(ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン)など、数限りない場所で講演を行なっている。2012年のTEDトーク「笑い事ではないけど笑える本のデザインの話」の再生回数は130万回を超えた。Twitterアカウントは@chipkidd
訳:坪野 圭介
1984年生まれ。東京大学人文社会系研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院特任研究員。専門はアメリカの都市文化・文学。訳書に『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(早川書房)、『サリンジャー』(共訳、KADOKAWA)など。

ISBN:9784255010090
出版社:朝日出版社
判型:B6変
ページ数:148ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2017年06月
発売日:2017年06月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:AFT