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ガラスの百科事典 新装版

新装版

編:作花 済夫
編:由水 常雄
編:伊藤 節郎

紙版

内容紹介

《本書は『ガラスの百科事典』(2007年刊)を底本として刊行したものです》 ガラスの全てを網羅し,学生・研究者・技術者・ガラスアーチストさらに一般読者にも興味深く読めるよう約200項目を読み切り形式で平易解説。〔内容〕古代文明とガラス/中世・近世のガラス/製造工業の成立/天然ガラス/現代のガラスアート/ガラスアートの技法/身の回りのガラス/住とガラス/映像機器/健康・医療/自動車・電車/光通信/先端技術ガラス/成形と加工/他。

目次

第Ⅰ部 ガラスの華やかな歴史

1. 古代文明とガラス
1.1 ガラスの起源 
1.2 メソポタミアのガラス 
1.3 エジプトのガラス 
1.4 古代イランのガラス 
1.5 ローマングラス 
1.6 ローマングラスの名宝 :ポートランドの壷とリュクルグスの坏
1.7 イスラムグラス 
1.8 中国の古代ガラス 
1.9 朝鮮の古代ガラス 
1.10 日本の古代ガラス 
1.11 正倉院のガラス 
1.12 古代ガラスの産地推定法(鉛同位体比法) 
1.13 古代メソポタミアのガラス製造秘伝書 

2. 中世・近世のガラス
2.1 ヨーロッパのガラス 
2.2 ヴェネチアのガラス 
2.3 秘伝書:ネーリの『ガラス製造法七書』 
2.4 ボヘミアのガラス 
2.5 中国清代のガラス 
2.6 ガリレイの望遠鏡とフックの顕微鏡 
2.7 江戸時代のガラス 
2.8 薩摩のガラス 

3. ガラス製造工業の成立
3.1 西欧のガラス工業の始まり 
3.2 ガラス工業の現代史 
3.3 明治初期のガラス技術の輸入 
3.4 板ガラス製造法の発展 
3.5 ガラスびんの製造法の発展 
3.6 日本の電気ガラスの工業化 

4. 天然ガラス
4.1 天然ガラスの種類 
4.2 黒曜石 
4.3 月のガラス 
4.4 宇宙のガラス 
4.5 火山溶岩起源のガラス(黒曜石を除く) 

第Ⅱ部 魅力溢れるガラスアート

5. 現代のガラスアート
5.1 現代のガラスアートの始まり
5.2 アール・ヌーヴォーのガラス 
5.3 エミール・ガレ 
5.4 アール・デコのガラス 
5.5 北欧のガラス 
5.6 米国の現代ガラス 
5.7 日本の現代ガラス 

6. ガラスアートの技法
6.1 ガラスアートの技法について 
6.2 カットとエナメル絵付け 
6.3 グラヴィール,エッチング,ダイヤモンドポイント彫り 
6.4 サンドブラスト 
6.5 宙吹きと型吹き 
6.6 パート・ド・ヴェール 
6.7 プレスとスピン 
6.8 ステンドグラス 
6.9 ガラスの溶解 
6.10 装飾用ビーズ,トンボ玉 
6.11 色ガラス 

第Ⅲ部 現代生活を潤すガラスのいろいろ

7. 身の回りのガラス
7.1 ガラスびん 
7.2 食 器 
7.3 眼鏡のガラス 
7.4 鏡 
7.5 電灯(照明用ガラス) 
7.6 ほうろう 
7.7 レンジトップ(結晶化ガラス) 

8. 住とガラス
8.1 住とガラス 
8.2 遮熱ガラス 
8.3 複層ガラス 
8.4 防火ガラス 
8.5 汚れないガラス 
8.6 一方からしか見えないハーフミラー 
8.7 調光ガラス 
8.8 防犯ガラス 
8.9 防弾ガラス 
8.10 ガラスブロック 
8.11 壁材用ガラス 
8.12 ガラス短繊維(断熱材) 
8.13 ガラス長繊維(強化材) 

9. 映像機器とガラス
9.1 ブラウン管テレビのガラス 
9.2 液晶ディスプレイ用ガラス 
9.3 プラズマディスプレイ用ガラス 
9.4 透明導電性ガラス 
9.5 ハンダガラス 
9.6 ロッドレンズ 
9.7 非球面マイクロレンズ 
9.8 無反射ガラス 
9.9 磁気ディスク用ガラス 
9.10 フォトマスク用ガラス 

10. 健康・医療とガラス
10.1 体温計のガラス 
10.2 内視鏡:光ファイバーアレイ 
10.3 赤外線を透すガラス 
10.4 微生物・動植物細胞埋入ガラス 
10.5 ガラス線量計 
10.6 DNAチップとμ-TAS 
10.7 アンプル用ガラス 
10.8 抗菌ガラス 
10.9 治療用ガラス 

第Ⅳ部 交通・通信に欠かせないガラス

11. 自動車・電車のガラス
11.1 自動車用ガラス
11.2 空冷強化ガラス 
11.3 合わせガラス 
11.4 撥水ガラス
11.5 防曇ガラス 
11.6 プライバシーガラス 
11.7 赤外線遮蔽ガラス 
11.8 紫外線遮蔽ガラス 
11.9 新幹線のガラス 
11.10 光反射応用ガラスビーズ 

12. 光通信とガラス
12.1 光時代とガラス 
12.2 光ファイバー通信 
12.3 光ファイバー 
12.4 ガラスレーザー 
12.5 アサーマルガラス 
12.6 光信号増幅の原理 
12.7 光ファイバー増幅器 
12.8 平面導波路ガラス 
12.9 アレイ導波路グレーティング(AWG)
12.10 紫外線により作製されるファイバーブラッグ格子 

13. 先端技術ガラス(将来のハイテクガラス)
13.1 光メモリーガラス 
13.2 超高速スイッチングガラス 
13.3 2次非線形光学ガラス 
13.4 波長変換ガラス 
13.5 長時間光るガラス 
13.6 フェムト秒レーザーによる3次元機能性ガラス
13.7 フォトニック結晶 

第Ⅴ部 ガラスの製造:進歩の連続

14. 工業用ガラスの溶融
14.1 工業用ガラスの製造 
14.2 ガラスの原料
14.3 ガラスの溶融
14.4 タンク窯 
14.5 るつぼ窯 
14.6 ガラス溶融用耐火物 
14.7 ガラスの欠陥 
14.8 ガラスの均質度と開放度 

15. ガラスの成形と加工
15.1 板ガラスの成形 
15.2 びんガラスの成形 
15.3 軽量びんをつくる 
15.4 ガラス管の成形 
15.5 ガラスのプレス成形 
15.6 ガラスの徐冷 
15.7 ガラスの切断 
15.8 ガラスの研磨 
15.9 イオン交換 
15.10 粉末ガラス 
15.11 低融点フリット 
15.12 ガラスの表面処理・コーティング 
15.13 反射望遠鏡用主鏡ガラスの大型化 

第Ⅵ部 環境・エネルギー問題に取り組む

16. ガラスをとりまく環境問題
16.1 ガラスの環境問題 
16.2 ガラス工場と環境 
16.3 二酸化炭素排出量の削減 
16.4 板ガラスの破壊と対策 
16.5 びんの破壊と対策 
16.6 ガラス中の有害成分 
16.7 びんガラスのリサイクル 
16.8 板ガラスのリサイクル 
16.9 テレビガラスのリサイクル 
16.10 放射性廃棄物固定化ガラス 

17. エネルギーを創るガラス
17.1 ソーラーコレクター用ガラス 
17.2 太陽電池用ガラス 
17.3 レーザー核融合ガラス 

第Ⅶ部 ガラスとは何だろう

18. ガラスの定義・ガラスの種類
18.1 ガラス・結晶・アモルファス 
18.2 ガラスの化学組成 
18.3 実用ガラスの組成 
18.4 シリカガラス 
18.5 特殊な酸化物ガラス 
18.6 フッ化物ガラスとカルコゲナイドガラス 
18.7 有機・無機ハイブリッドガラス 

19. ガラス独自の振る舞いと構造
19.1 ガラス転移とガラスの安定化 
19.2 ガラス化範囲 
19.3 ガラスの生成法の種類 
19.4 ゾル―ゲル法によるガラスの合成 
19.5 ガラスの原子配列 
19.6 X線回折・中性子線回折によるガラス構造の研究
19.7 分光法によるガラス構造の研究
19.8 分子動力学によるシミュレーション
19.9 量子化学計算 

20. ガラスの特性
20.1 ガラスの密度 
20.2 ガラスの屈折率 
20.3 光の透過と反射・散乱 
20.4 ガラスの色 
20.5 放射線着色とソーラリゼーション 
20.6 フォトルミネッセンス 
20.7 ガラスの熱膨張 
20.8 ガラスの比熱と熱伝導 
20.9 ガラスの特性温度 
20.10 ガラスの電気的性質 
20.11 ガラスのイオン伝導 
20.12 ガラスの化学的耐久性 
20.13 ガラスと水の反応 
20.14 ガラス融液の酸化・還元 
20.15 ガラス融液の粘度 
20.16 ガラスの強度と破壊 
20.17 ガラスの弾性率 
20.18 ガラスの硬度 
20.19 ガラスの「ひずみ」 
20.20 性質の加成性 

21. 熱や光による性質の変化
21.1 非線形光学ガラス 
21.2 アップコンバージョン蛍光 
21.3 短波長レーザー光による屈折率変化 
21.4 ポーリングによる2次非線形性の発現 
21.5 フェムト秒レーザー光照射による変化 
21.6 ガラスの分相 
21.7 ガラスの結晶化 
21.8 感光ガラス 
21.9 フォトクロミックガラス 

索 引

著者略歴

編:作花 済夫
前京大

ISBN:9784254201734
出版社:朝倉書店
判型:A5
ページ数:696ページ
定価:19000円(本体)
発行年月日:2022年11月
発売日:2022年11月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TDCQ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:GBCD