文春文庫 は-57-1
神さまを待っている
著:畑野 智美
紙版
内容紹介
誰にも「助けて」と言えない。
圧倒的リアリティで描かれる貧困女子の現実。
文房具メーカーで派遣社員として働く26歳の水越愛。
会社の業績悪化で派遣切りに遭い、失業保険を受けながら求職活動をするが
どこにも採用されない。アパートの更新料や家賃、住民税、そして食費…
あっという間にホームレスになった愛は、漫画喫茶に寝泊まりしながら
日雇いの仕事を始め、前の生活に戻ることを目指していたが、次第に
価値観、自己認識が揺らぎ始める。
同じ境遇の女性たち、「出会い喫茶」に来る客との交流。
生きるために「ワリキリ=売春」をやるべきなのか。
ここまで追いこまれたのは、自己責任なのだろうか。
大学に進学し、勉強や就活に励み、まじめに勤めていた女性が
またたくまに貧困に呑み込まれていき、抜け出せなくなる。
著者自らの体験をもとに描いた「貧困女子」長篇小説。
解説は 俳優・佐久間由衣
目次
五百円の鯵フライ定食
百円のコッペパン
一万五千円の彼女たち
0円の野菜スープ
三千円のメロンパフェ
二万円のわたし
わたしの神さま
生活
もう一人の神さま
解説・佐久間由衣
ISBN:9784167917661
。出版社:文藝春秋
。判型:文庫
。ページ数:336ページ
。定価:760円(本体)
。発行年月日:2021年10月
。発売日:2021年10月06日。