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千里をゆけ くじ引き将軍と隻腕女

著:武川 佑

紙版

内容紹介

人の運命を踏みにじろうとする本当の敵は誰か?

峠で茶屋の給仕をする娘・小鼓は、ある日すべてを失うことになる。
都から来た高僧・青蓮院義圓(のちの義教)が、故郷坂本の町を焼き払ったのだ。
義圓は小鼓の父を追って、坂本までやってきたらしい。
なぜしがない足軽にすぎない父の命が狙われるのか? しかも父は「良兼」という小鼓の知らぬ名前で呼ばれていた。
義圓が父に向って刀を振り下ろす寸前、小鼓は父の前に飛び出した――。
その後の意識は小鼓にはない。

目を覚ました小鼓は、左の肩から先を失っていた。あのとき腕を切り落とされてしまったのだ。
なぜ私が腕を失わなければならなかったのか? 父親は何者なのか? この腕でどうやって生きていけばいいのか。
小鼓は、突如としてこの世の理不尽の渦に巻き込まれることになる。
だが、途方に暮れる小鼓が生き残る道を探る中で、父に手ほどきされた軍略の才能が自らにあることに気づく。
そうだ、誰も助けてくれないのなら、私は与えられたこの「力」で私を助ける!
小鼓は自らの力で戦場を渡り歩きながら父の謎を追い、そしてその謎の解明が、義圓への復讐心を育てていく……。

デビュー作『虎の牙』で歴史時代作家クラブ新人賞を受賞した気鋭の書き手が放つ、渾身の書き下ろし長編。

ISBN:9784163913322
出版社:文藝春秋
判型:4-6
ページ数:336ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2021年03月
発売日:2021年03月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ