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偽りの帝国

緊急報告・フォルクスワーゲン排ガス不正の闇

著:熊谷 徹

紙版

内容紹介

誰が、なぜ? 現地徹底取材で送る、王国の腐敗

2015年9月、世界の自動車市場でトヨタと1位、2位を争うフォルクスワーゲン(VW)グループで、創業以来最大のスキャンダルが発覚した。
同社は、一部のディーゼル車のエンジンに違法なソフトウエアを搭載することによって、米国の厳しい窒素酸化物規制をかいくぐっていたのだ。欧州最大の自動車メーカーの株価は一時約40%下落し、250億ユーロ・3兆5000億円の株式時価総額が吹き飛んだ。マルティン・ヴィンターコルンCEO(経営最高責任者)は、引責辞任に追い込まれ、トヨタ打倒の夢は、一瞬にして崩れ去った。
この事件によるVWの負担総額は7兆円から13兆円にのぼる可能性がある、と言われる。世界中に12の自動車メーカー、60万人の従業員を抱える、ドイツの看板企業、コンプライアンス(法令順守)を重視する優良企業が、なぜ排ガスデータを捏造したのか?

25年間にわたってドイツで働き、この国の経済・社会について多数の本や論文を発表してきたジャーナリストが、世界の経済史に残る巨大スキャンダルを徹底取材。日本では伝えられない資料を駆使して、事件の経過、VWの歴史、社内権力構造を分析。事件の闇に光を当てる。

ISBN:9784163904832
出版社:文藝春秋
判型:B6
ページ数:208ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2016年08月
発売日:2016年08月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN