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NHKブックス No.1273 1273

ミャンマー 「民主化」を問い直す

ポピュリズムを越えて

著:山口 健介

紙版

内容紹介

「軍」vs「民」対立構図の死角を衝く

アウンサンスーチー率いる国民民主連盟(NLD)によってようやくめどが立ちはじめていたミャンマーの民主化は、
2021年、軍部のクーデターでリセットされてしまった。
では、ふたたびNLDが政権の座に戻ればそれでよいのか?
本書は、それでは再度のクーデターを防げないとする立場から、軍部・民主派が共有する「ビルマ民族中心主義」の克服に向けて、経済的再分配を通じた新しいナショナリズムの形成に照準する。
当地の政治家と官僚の懐で開発政策を担った経験を踏まえてイデオロギーに頼らない国民国家建設を提言する「希望」の書。

序 やり過ごされた問題
第一章 「豊かな社会」の貧困と格差 ――なぜ「再分配」が必要か
第二章 「民主化」はなぜクーデターを招いたか ――ポピュリズムへの道
第三章 前近代的な権力関係 ――親分・子分関係をいかに解体するか
第四章 「政治」と「行政」のあいだ ――国づくりの実践に関与する
第五章 法律をもとに社会をつくる ――基金・運用・財源と「改革」のために
終章 「新しいナショナリズム」から国民統合へ

目次

序 やり過ごされた問題
第一章 「豊かな社会」の貧困と格差 ――なぜ「再分配」が必要か
第二章 「民主化」はなぜクーデターを招いたか ――ポピュリズムへの道
第三章 前近代的な権力関係 ――親分・子分関係をいかに解体するか
第四章 「政治」と「行政」のあいだ ――国づくりの実践に関与する
第五章 法律をもとに社会をつくる ――基金・運用・財源と「改革」のために
終章 「新しいナショナリズム」から国民統合へ

著者略歴

著:山口 健介
東京大学公共政策大学院特任講師。1981年、東京生まれ、東京大学文学部卒業、同大大学院新領域創成科学研究科修士課程修了(国際協力学)、タイ・チュラロンコン大学大学院博士課程修了(タイ学)。現在、東京大学公共政策大学院特任講師。専攻はASEAN地域研究、エネルギー・資源政策、レント管理論。論文に“Energy for Peace in Myanmar : a sustainable and inclusive strategy”(Myanmar Times ; ミャンマー語)、“Understanding the motivations behind the Myanmar-China energy pipeline: Multiple streams and energy politics in China”(Energy Policy 107)、“ Why economic sanctions in Myanmar is a bad idea”(PacNet )など。近刊予定の共編著に Energy policy for peace(Elsevier)がある。

ISBN:9784140912737
出版社:NHK出版
判型:B6
ページ数:288ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2022年05月
発売日:2022年05月26日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:NH