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もしもねこがそらをとべたら

絵:黒田 征太郎
著:西島 三重子

紙版

内容紹介

どうすれば、ねこはとりやさかなたちとけんかせずになかよくすごせるだろう?

ぼくは想像してみる。もしもねこがそらをとべたら、うみをじゆうにおよげたら、のびのびとあそびたいかもしれない。でも、しずかにくらしていたとりやさかなたちはなんて思うだろう? どうしたら、だれかとあらそったり、きずつけたりしないでいられるだろう――

自由を求めて時に空を飛んだり、時に別の生き物に姿を変えたりするたびに、ねこは周囲の生き物とたちと摩擦を生んでしまう。自分の欲求に素直に遊ぼうとしただけのねこは、どうすればみんなと楽しく、仲良くやっていけるのか。世界中で分断と対立が進むいま、豊かに想像する心が他者との関わりや思いやることの大切さを刺激してくれる、優しさと想像力あふれるねこの絵本。

戦争を知る最後の世代として、長年国内外でアート活動を通じて世界平和の実現を伝えてきた黒田征太郎さん。絵本などでの作家業を通して、近年では日常の尊さを作品で綴ってきた西島三重子さん。混迷を極めるロシアのウクライナ侵攻やイスラエルとパレスチナの問題など世界中で対立や分断が進むなか、「命の重さ、等しさ」への想いをともに抱くおふたりが、反戦・平和への願いを込めて初めて共作した絵本です。
くり返しリズミカルに投げかけられる「もしもねこが〇〇だったら」というフレーズが、ページをめくった次にどのようなことが起こるかを、読み手にさまざまなイメージをひろげてくれます。無邪気にふるまうねこのストーリーを追いながら、目線を変えることで物事の見え方、相手の受け取り方が異なることへの想像力を刺激し、他者を思いやる気持ちを思い起こさせてくれる絵本です。

著者略歴

絵:黒田 征太郎
1939年生まれ。イラストレーター・グラフィックデザイナー。日本工学院専門学校グラフィックデザイン科顧問。単著のほか、野坂昭如との共著『戦争童話集』(全4巻/NHK出版)、桂三枝や池澤夏樹などとの共著も多数。ライブ・ペインティングや壁画制作など幅広く活動を続けている。
著:西島 三重子
シンガーソングライター・作曲家・作家。1975年、シンガーソングライターとしてデビュー。代表曲『池上線』の他、多くのアーティストに楽曲提供。エッセイ、イラストなど幅広く活動。近著に『サンタさんのゆめ・トナカイさんの夢』『ふたごパンダのこころコロコロ』(ともに中央公論新社/文・西島三重子 絵・はせがわゆうじ)など。

ISBN:9784140361535
出版社:NHK出版
判型:A4
ページ数:32ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2024年02月
発売日:2024年02月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:YBC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:YNA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:XA