サービスVRの挑戦
バーチャルリアリティからメタバースへ
編:廣瀬 通孝
内容紹介
バーチャルリアリティ(VR)は、疑似体験だけでなく、メタバース(仮想空間)へとその技術を進化させている。新しいサービス空間が創出されている今、サービス産業はVRをどのように活用できるのか、またどのようなVRがサービス産業に必要とされているのかを考察する。
目次
はしがき
序 章 見えてきた社会の潮流とVR――コンピュータ技術の現況と本書の問題意識(廣瀬通孝)
一 VR技術の誕生とその時代
二 社会のサービス化と産業構造の変化
三 工業社会から情報社会へ、そしてSociety 5.0へ
四 コロナ禍とオイルショック
第I部 サービスVRとサービス業
第1章 VR技術のこれまで――バーチャル体験からメタバースまで(廣瀬通孝・青山一真)
一 VR誕生
二 体験の合成と多感覚インタラクション
三 臨場感とテレプレゼンス
四 リアルとバーチャル――VRとAR
五 VRのロードマップ――市場規模など
第2章 サービスVRの誕生――技術によるコンテンツの創出(廣瀬通孝)
一 製造業のVRからサービス業のVRへ
二 サービス業とVR
三 VRにおけるヒト――アバタ
四 ヒトのモデル化
五 VRにおける空間創出
六 バーチャル店舗のこれから
七 文化芸術とサービスVR
第3章 サービスVR研究のいま――人間の身体と行動の変容を拡張する(廣瀬通孝・雨宮智浩・青山一真)
一 対人接客とVR
二 自律アバタとサービスVRトレーナー
三 アバタによる分身と融合
四 空間流動とVR
五 身体と心
第II部 コロナ後のVRとサービス産業
第4章 ポストコロナ社会に向けての哲学――自律分散型システムの構築(廣瀬通孝)
一 コロナ禍の歴史的意味
二 リモートと働き方と住まい方改革
三 自律分散の哲学
第5章 リモート社会の進展とCSCW――様々なメディアを利用した共同作業支援技術(葛岡英明)
一 CSCWとは
二 CSCWとVR
三 リモート社会の未来
第6章 サービスデザインの課題とVRへの期待――ツーリズムを例として(武山政直)
一 これからのサービスデザインとVR
二 ツーリズムのサービス課題とVRへの期待
第7章 サービスVRと社会――モビリティサービスと高齢者市場への貢献(廣瀬通孝・青山一真・伊藤研一郎)
一 移動サービスの再定義――モビリティゼロ
二 高齢化社会が求めるサービス
第III部 メタバースとその世界
第8章 VRからメタバースへ――概念と技術と価値(廣瀬通孝・伊藤研一郎)
一 メタバースとは何か
二 図の技術と地の技術
三 メタバース世界の体系
四 メタバースを支える技術
五 メタバースの事例
第9章 メタバース空間と価値の循環――大規模VR経済圏は構築可能か?(伊藤隆敏)
一 イントロダクション
二 「経済」とは何か
三 VR経済圏
四 大規模VR経済圏への道のり
コラム ロビンソン・クルーソーの生産と消費のモデル
第10章 メタバース空間のルール――ユーザ保護とその対策(伊藤研一郎)
一 個人とID
二 常識的行動とは
三 現行法の問題点
終 章 VRと社会の相互関係――サービスのエッセンスに迫る努力(廣瀬通孝)
一 リアル世界とバーチャル世界の関係は
二 多様化する個人とサービス
三 新しい世界が作り出す新しい商品とは
四 終わりにかえて――生物の進化とイノベーションのジレンマ
ISBN:9784130430449
。出版社:東京大学出版会
。判型:4-6
。ページ数:328ページ
。定価:3400円(本体)
。発行年月日:2023年06月
。発売日:2023年06月28日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:UD。