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初詣の社会史

著:平山 昇

紙版

内容紹介

毎年多く人が訪れる初詣.その起源と展開をめぐる体系的な初めての研究書.国家による庶民へのイデオロギー注入政策として形成されたのではなく,近世の恵方詣を淵源に,鉄道の集客政策もともなって庶民に広まった後,知識人が影響を受けて,さらに「国民的行事」として定着したその歴史を探る.

目次

序 論 「国民的行事」はいかにして誕生し,継続しえたのか

第一部 初詣の成立
 第一章 明治期東京における初詣の形成過程――鉄道と郊外が生み出した参詣行事
  補 論 「初詣」の用法について
 第二章 恵方詣と初詣――東京と大阪

第二部 初詣とナショナリズムの接合
 第三章 二重橋前平癒祈願と明治神宮創建論争――天皇に対する「感情美」の変質
 第四章 知識人の参入――天皇の代替りと明治神宮の創建
  補 論 「庶民」についての若干の補足――日雇労働者に注目して

第三部 初詣の展開――都市の娯楽とナショナリズム
 第五章 関西私鉄・国鉄と「聖地」
 第六章 戦間期東京の初詣――現代型初詣の確立
 第七章 初詣をめぐる言説の生成と流通――〈上から〉のとらえ返し

終 章 鉄道が生み出した娯楽行事とナショナリズムの接合

初出一覧
あとがき
索引

著者略歴

著:平山 昇
平山 昇
平山 昇:九州産業大学商学部講師

ISBN:9784130262415
出版社:東京大学出版会
判型:A5
ページ数:328ページ
定価:6400円(本体)
発行年月日:2015年12月
発売日:2015年12月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JBCC6