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図書館がつなぐアジアの知

分類法から考える

編:U-PARL

紙版

内容紹介

新しく開設される東京大学アジア研究図書館ではいかなる構想のもと新しい分類が構築されたのか.これまでの体系をふまえ、東京大学が誇るアジア研究図書のより活用しやすい分類法を模索した成果.デジタル化の動向も視野にこれからの図書館をみすえた新たな可能性を提示する.

目次

はじめに(蓑輪顕量・徳原靖浩)

第I部 図書館でアジア研究を考える

第1章 アジア研究図書館構想の誕生の経緯(古田元夫)

第2章 アジアと分類――共通の課題,共通の希望(冨澤かな)
 1 二つの課題――「アジア」と「分類」
 2 アジア研究者,図書分類に挑戦する
 3 「アジア研究」の過去と未来
 4 アジア研究と図書分類――新しい図書館の課題と希望を考える

第3章 アジア研究のための書架分類――アジア研究図書館分類表の成り立ちと思想(東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門:U-PARL)
 1 総説
 2 図書の地域分類
 3 図書の言語分類
 4 図書の主題分類
 5 著者記号
 6 参考文献,一枚ものの地図,漢籍,その他の請求記号
 7 おわりに

〈コラム1〉東京外国語大学附属図書館の言語分類(足立享祐)
 1 はじめに――東京外国語大学附属図書館とは
 2 言語に基づく分類――「新分類」を例として
 3 主題を巡る問題――言語と文学について
 4 地域に基づく分類――AA研分類
 5 分類とローカルバリエーションについて

〈コラム2〉国立国会図書館関西館アジア情報室所蔵資料の地域分類(澁谷由紀)
 1 はじめに――国立国会図書館関西館アジア情報室とは
 2 国立国会図書館分類表――国番号と地理区分
 3 関西館アジア情報室の開架資料の配架――地理区分の優先
 4 おわりに

〈コラム3〉みんぱく図書室のOWC分類について(坪井祐司)

第II部 分類の過去,現在,未来を考える

第4章 漢籍分類の変遷――近代日本における四部分類への「回帰」(永田知之)
 1 はじめに
 2 明治前期の書目における漢籍の位置
 3 民国期の書目における書籍の区分
 4 大正期における四部分類の使用
 5 昭和戦前期における四部分類の使用
 6 おわりに

第5章 自動書庫の運用――請求記号によらず機械が所在を管理する(黒澤公人)
 1 はじめに
 2 自動書庫に入庫される資料の書誌情報
 3 自動書庫はランダムに入庫し,ランダムに出庫できる魔法の箱である
 4 図書を書架で管理するメリットとデメリット
 5 書架から自動書庫への入庫
 6 自動書庫の日常の管理運営について
 7 OPAC機能を利用した仮想図書館の構築案について
 8 おわりに

第6章 自動分類の応用可能性――大学カリキュラムの可視化・比較へのNDCの活用実験(増田勝也・美馬秀樹)
 1 はじめに
 2 関連研究
 3 シラバスを用いた講義の自動分類
 4 講義の自動分類実験
 5 可視化によるカリキュラム比較
 6 おわりに

第7章 分類の広がり―――分類法の国際化と地域化,多階層化,多目的化の展望(山本 昭)
 1 はじめに
 2 アジアの分類
 3 分析合成型へ
 4 現代における分類の役割
 5 分類の可能な展開
 6 おわりに

The Library as the Hub of Knowledge in Asia:
Classification for Supporting and Advancing Research in Asian Studies
U-PARL(Uehiro Project for the Asian Research Library), Editor

著者略歴

編:U-PARL
東京大学附属図書館アジア研究図書館上廣倫理財団寄付研究部門

ISBN:9784130036023
出版社:東京大学出版会
判型:4-6
ページ数:228ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月12日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:GLH