内容紹介
竹藪の庵にひきこもり、都会に姿を現さず、一歩退いて人の世を眺める。来る物拒まず去る者追わず、集うは多士済々、談論風発、鯨飲酩酊、二日酔い……。“竹林の隠者”とよばれた作家が飄々と綴る身の処し方。「怠け者の記」「丘の上にひきこもり」「何もせんぞ」などユーモラスで含蓄のある随筆を収める、文庫オリジナル作品集。〈編・解説〉荻原魚雷
著者略歴
著:富士正晴
富士正晴
一九一三(大正二)年、徳島県に生まれる。三五年、旧制第三高等学校中退。在学中に野間宏らと『三人』を創刊。退学後は大阪府庁や出版社などで働き、四四年に三一歳で陸軍に応召、中国を行軍する。戦後四七年に島尾敏雄らと『VIKING』を創刊。「敗走」「競輪」「徴用老人列伝」で三度の芥川賞候補、『帝国軍隊に於ける学習・序』で直木賞候補。代表作に『贋・久坂葉子伝』、『桂春団治』(六八年毎日出版文化賞)など。一九八七(昭和六二)年没。
編:荻原魚雷
荻原魚雷
一九六九年、三重県生まれ。文筆家。富士正晴の随筆を枕頭の書として愛読する。著書に『中年の本棚』『古書古書話』『日常学事始』『本と怠け者』『古本暮らし』ほか、編者をつとめた本に梅崎春生『怠惰の美徳』尾崎一雄『新編 閑な老人』『吉行淳之介ベスト・エッセイ』などがある。
ISBN:9784122074330
。出版社:中央公論新社
。判型:文庫
。ページ数:304ページ
。定価:900円(本体)
。発行年月日:2023年10月
。発売日:2023年10月24日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNL
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:DS
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1FPJ。