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中公文庫

巡査長 真行寺弘道

著:榎本 憲男

紙版

内容紹介

五十三歳の真行寺弘道は、「巡査長」という肩書きが警視庁捜査一課で異例なだけでなく、きっちり公休を取り自宅のオーディオでロックを聴くのが楽しみという、刑事としてはかなりの変わり種。
捜査の「お約束」である所轄刑事との相勤を避けて単独行動するなど、型破りな行動・言動で知られている。これまた異例ながら、キャリアで捜査一課長の水野玲子警視に命じられた真行寺は、八王子の高級老人介護施設で起きた入居者死亡事件を捜査する。AI搭載の人形型介護支援ロボットが関わっているらしいその事件を調べるうちに、真行寺は、自らの職業を「ハッカー」と称するオーディオマニアの青年・黒木良平と親しくなった。同事件の捜査が一段落したところに、水野課長から連絡が入る。元警察官僚で衆院議員の尾関一郎が新宿のホテルで変死したという。捜査を進めるうちに、この事件の背後に政界・芸能界・反社会的勢力などが連なる大きな組織の存在をかぎ取った真行寺は、黒木の力を借りて真相に迫るが――。

AIやゲノム編集など、リアルな知見に裏打ちされた痛快なエンターテインメント!〈解説〉北上次郎

著者略歴

著:榎本 憲男
一九五九年和歌山県生まれ。青山学院大学卒業。銀座テアトル西友(現在の銀座テアトルシネマ)の劇場支配人などを経て、映画監督、脚本家、映画プロデューサー。二〇一一年、映画監督としてのデビュー作『見えないほどの遠くの空を』が公開されるとともに、同作のノヴェライズを自ら執筆。映画の公開に先駆け小説家としてもデビューした。一六年『エアー2.0』が大藪春彦賞候補となる。

ISBN:9784122065536
出版社:中央公論新社
判型:文庫
ページ数:472ページ
定価:820円(本体)
発行年月日:2018年03月
発売日:2018年03月22日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ