出版社を探す

中公新書ラクレ 799

幸福な離婚

家庭裁判所の調停現場から

著:鮎川潤

紙版

内容紹介

現在の日本では、結婚した夫婦の約3組に1組が離婚する。また、毎年結婚するカップルの約4組に1組が、夫婦のいずれかが再婚である。結婚と離婚は切り離せない時代となった。そこで、離婚となった場合、家族メンバーの幸福が最大限満たされるよう、図っていく必要がある。
著者は長年、少年非行をメインに研究してきた。重大な少年犯罪は機能不全に陥った家族との関係が切り離せない。その一環として、家族問題に関心を持ち、みずから10年以上にわたり家庭裁判所の家事調停委員を務めてきた。これまでに、離婚を中心として200件以上の家事事件の調停を担当。家事事件の最前線において、当事者に寄り添いながら解決を図ってきた。
本書では、著者の家事調停委員としての経験をもとに、現場での具体的な事例(ケース)を引きながら、幸福な離婚に至る可能性を探ってゆく。離婚への備え、必要な知識が得られるようケースを選択し、子どもを含む家族メンバーの幸福を最大化する解を提示する。離婚について考え、備えるための最良の手引き。

著者略歴

著:鮎川潤
鮎川潤 1952年愛知県生まれ。東京大学文学部卒業、大阪大学大学院人間科学研究科後期博士課程中途退学。博士(人間科学)。専門は、逸脱行動論、社会問題、少年非行、家族問題研究。金城学院大学現代文化学部教授、関西学院大学法学部教授のほか、家庭裁判所家事調停委員などを務めた。現在は、関西学院大学名誉教授。保護司、更生保護施設評議員、学校法人評議員、少年院視察委員会委員なども務める。主な著書に、『犯罪学入門』(講談社現代新書)、『新版 少年非行――社会はどう処遇しているか』(放送大学叢書、左右社)、『新版 少年犯罪――18歳、19歳をどう扱うべきか』(平凡社新書)など。

ISBN:9784121507990
出版社:中央公論新社
判型:新書
ページ数:288ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:LNB