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中公新書ラクレ 746

楽しい孤独 小林一茶はなぜ辞世の句を詠まなかったのか

著:大谷 弘至

紙版

内容紹介

老(おい)が身の 

値(ね)ぶみをさるるけさの春   一茶


「値踏みをする」は「値段を見積もる」という意味です。老人である一茶に対して、世間の目はあたかも商品の値段を付けるかのようであるというのです。一人住まいの貧しい老人である自分は価値のない存在としてみられている……一茶は、そんな世間の冷酷な視線ですら面白がり俳句にしてしまいます。いったいどうやったら、そんなことができるのでしょうか。

 本書は、一茶の生涯をたどり、彼が遺した俳句を味わいながら、つらいことばかりが多い人生と向き合い、世間という荒波の中でどのように暮らしていていけばよいのか、生きるヒントを探る旅のガイドブックのようなものなのかもしれません。

著者略歴

著:大谷 弘至
大谷弘至

俳人。1980年、福岡県生まれ、早稲田大学第二文学部卒業後、二松学舎大学院 卒。2004年、長谷川櫂氏主宰の俳句結社「古志」入会。現・主宰者。句集に『大旦』『蕾』。

ISBN:9784121507464
出版社:中央公論新社
判型:新書
ページ数:288ページ
定価:900円(本体)
発行年月日:2021年11月
発売日:2021年11月09日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DC
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ