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デモクラシーの宿命

歴史に何を学ぶのか

著:猪木 武徳

紙版

内容紹介

デモクラシーはいま、その成熟ゆえに、自身の価値である自由と平等を危うくしている。市場の選択、個人の合理性、国家のありよう……、必然の困難と公共の利益をいかに調和させていけるのか。そして、健全なデモクラシーの統治には、どのような知性が求められているのか。

経済学の泰斗が、近年の危機を冷徹に分析し、その本質と、「善き社会」へ向かうための方途を問い直す。私たちは、歴史に何を学べるのか。



【目次】

 はじめに
 
第Ⅰ部 デモクラシーと市場の選択

 第1章 高齢社会のデモクラシー/第2章 ナショナリズムと経済政策/第3章 メディアの役割と読者の責任

第Ⅱ部 教育と学問が向かうところ―高等教育を中心に

 第4章 社会研究における人文知の役割/第5章 大学の理念とシステム/第6章 「大学改革」をめぐって
第Ⅲ部 文明から野蛮へ?

 第7章 歴史に学ぶとは/第8章 格差と分断/第9章 文明から野蛮へ

著者略歴

著:猪木 武徳
猪木武徳

一九四五年、滋賀県に生まれる。六八年、京都大学経済学部卒業。七四年、マサチューセッツ工科大学Ph.D。大阪大学経済学部長、国際日本文化研究センター所長、青山学院大学大学院特任教授などを歴任。大阪大学名誉教授。専攻は労働経済学、経済思想、現代日本経済史。著書に『経済思想』(岩波書店、日経経済図書文化賞・サントリー学芸賞)、『戦後世界経済史』『経済学に何ができるか』(ともに中公新書)、『自由と秩序』(中公文庫、読売・吉野作造賞)、『公智と実学』(慶應義塾大学出版会)、『自由の条件』(ミネルヴァ書房)など。

ISBN:9784120052026
出版社:中央公論新社
判型:4-6
ページ数:328ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2019年06月
発売日:2019年06月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JPF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QDTS