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仙人と呼ばれた男

画家・熊谷守一の生涯

著:田村 祥蔵

紙版

内容紹介

仙人のように生きた画家の熊谷守一。明るい色彩と単純化されたかたちを持つ作風で知られ、晩年は花や虫や鳥など身近なものを描き多くの作品を生み出した。その作品は一見ユーモラスで、何の苦もなく描かれたように思える。しかし、若い時期から晩年までの制作を詳しくたどると、暗闇や逆光など特殊な条件下での見え方を探ったり、スケッチをもとに同じ図柄を複数の作品に用いる方法をつくり上げたりと、さまざまな探究の跡が見えてくる。穏やかな作品の背後には、科学者にも似た観察眼と考え抜かれた制作手法とが隠されている。97年の長い人生には、作風の変化はもちろん、家族の死、芸大時代の葛藤、自身の病などさまざまなことがあった。本書は日本を代表する特異な画家の生涯を抉ったノンフィクションの傑作。

著者略歴

著:田村 祥蔵
1937年、新潟県柏崎市生まれ。東京大学文学部卒業。日本経済新聞・社会部、文化部記者、文化部長、論説副主幹、出版局長、取締役事業局長、日経映像社長を歴任。女子美術大学監事。清春芸術村理事など。

ISBN:9784120050275
出版社:中央公論新社
判型:4-6
ページ数:272ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2017年11月
発売日:2017年11月21日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WFA
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1D