新潮文庫
新・平家物語 17
著:吉川 英治
紙版
内容紹介
波の底にも都の候う。寿永四年三月二十四日、平家七百艙、源氏六百艙――両軍の船々は愈々、壇ノ浦で相まみえる。知盛と義経の攻防の中、阿波勢の離反や潮流の変化を機に戦況は一気に源氏側へ傾く。決定的となった敗北に、二位ノ尼に抱かれた安徳天皇をはじめ、経盛・建礼門院は次々と入水していく……。清盛の歿後わずか四年、平家は滅亡の時を迎えた。ついに命運尽き、波間に消えた平家一門の無常を描く第十七巻。