小学館101新書
大江戸快人怪人録
人物でたどる痛快江戸時代史
著：田澤 拓也
紙版
内容紹介
快人・怪人の人生でたどる痛快江戸時代史！
江戸初期、己の頭脳と権勢欲のすべてを傾け、徳川政権260年のマスタープランを構築した稀代の俊英がいた。「黒衣の宰相」と呼ばれた怪僧、金地院崇伝である。それから約100年後の元禄期、豪商の妻・石川おかちは、質素倹約を命じる5代将軍綱吉の行列を、贅美の限りを尽くして見物と洒落込む。さらに100年後の江戸後期、江戸市中のありとあらゆる噂話をかき集め、ひとネタ96文で売りさばき続けた男、藤岡屋由蔵の姿があった。
戦国の遺風が色濃く残る江戸初期から、庶民文化が絢爛と花開いた江戸中期、そして動乱の幕末まで、あるいは欲得にまみれ、あるいは強大な権力を笑い飛ばし、またあるいは信義に殉じた、ひと癖もふた癖もある快人・怪人の数々。その痛快なる人生を追って、江戸時代の裏面史をたどる！ 江戸文化歴史検定の受検にも役立つ「江戸検新書」シリーズ、第4弾登場。
目次
はじめに
江戸時代略年表
第1章 「武」から「文」の時代へ
以心崇伝・祖心尼・山田右衛門作・松平定政・由井正雪
第2章 「元禄」に咲いた大輪の徒花
石川おかちと淀屋辰五郎・英一蝶
第3章 享保改革は不安時代の始まり
食行身禄・二代目市川団十郎・徳川宗春・榊原政岑
第4章 江戸の文化は爛熟へ
川上不白・並木五瓶・酒井抱一・中野碩翁
第5章 鎖国の幕間から異国の風が
平山行蔵・銭屋五兵衛・須藤由蔵
第6章 明治維新を超えた江戸の職人魂
からくり儀右衛門・上野彦馬
