世界美術大全集 東洋編
世界美術大全集 東洋編 2
秦・漢
編:曾布川 寛
編:谷 豊信
紙版
内容紹介
戦国中国を統一した秦帝国と漢の富と力を示す秘宝・名品を紹介。
戦国の中国を統一して帝位についたのは秦の始皇帝であった。不老不死を求めた始皇帝は臣下を日本にまでも派遣し、また、自分の墓の中に宮殿楼閣を築き、珍宝で満たしたという。1974年に始皇帝陵の外側から兵馬俑坑が発見され、現在確認されているものだけでも、兵士俑8000,馬俑500,戦車130余輌が出土した。同時に精密極まりない銅馬車2輌も発見されている。これらの文物の発掘は″世界の奇跡″と呼ばれたが、本巻では銅車馬をはじめとして、古代彫刻の優品や秦帝国の名品を多数紹介する。 漢代に入り、7代皇帝武帝の時代になると西方へのたび重なる遠征や交流が行われ、シルクロードからは異国情趣豊かな西域文物がもたらされた。とくに染織品のなかには後年、日本の正倉院や法隆寺に伝来した連珠文や獅子狩文で飾られた品々も見受けられ興味深い。 そのほか、馬王堆漢墓(湖南省)出土の漆工品や帛画(布に描かれた絵)、中山靖王劉勝墓(河北省)出土の金銀製品、同時期の西南中国の珍奇な文物を代表する南越王墓(広東省)、石■山遺跡(雲南省)出土物を鮮明カラーで紹介する。