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小学館文庫

ワークソング

著:鈴木 清剛

紙版

内容紹介

零細ネジ工場を舞台にした青春ワーク小説

青春労働小説の決定版!主人公の秋邦は元バンドマン。夢破れて零細ネジ工場『銀熊工業』の4代目を継いだが、景気の悪化と共に倒産の危機に直面。シングルマザーでクラブ好きの妹はるか、極度の人間嫌いで二卵性双生児の野原兄妹、スケベだが気のいい運転手の鷲尾のおじさん、ダメだけど愛すべき従業員を守るため金策に走り回る秋邦。「今頃、当時のバンドの仲間たちはどうしているのだろう?それぞれに音楽とは別の何かに打ち込んでいるのかもしれない。俺にとってのその何かは、ボルトの検品作業だ。両親が死んで仕方なく家業を継いだ訳じゃない。あの単調な仕事が自分にふさわしそうだと思ったからだ」。--キコキコキコキコ・・・。このネジの音が工場から消えてしまう。従業員のパスポートを闇ルートで売ると金になると聞いて、気持ちは揺れる。幼なじみで実業家のポールに助けてもらおうとするが、昔から秋邦に好意を寄せていたポールは妖しい取引を持ちかけてきた。「キコキコ、ああ、まったく本当に、キコキコ、闇雲に手を動かしてもどうにもならない。キコキコ、けれど考えてばかりでもどうにもならない」。手形の期限は週明け。銀熊工業の行方は・・・。

ISBN:9784094086461
出版社:小学館
判型:文庫
ページ数:272ページ
定価:552円(本体)
発行年月日:2011年09月
発売日:2011年09月06日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ