小学館文庫
どこへ向かって死ぬか
著:片山 恭一
紙版
内容紹介
「死に方」から探す「生きるための哲学」
見せかけの成熟、偽物のような人生、幸福感のない社会‥‥。私たちがほしがったのは、こんなものなのか? 自由で幸福な社会で暮らしているはずなのに、どうしてこんなに生きづらいのだろう? 未来が描けず、孤独や絶望を抱えたまま、私たちはどこへ向かって歩いていけばいいのだろう? 人間はもはや、壊れかけているのだろうか? 私たちはもう、ダメなのだろうか?
『世界の中心で、愛をさけぶ』が大ベストセラーとなったものの、そのことで虚無感に苛まれた著者が、ふと手にした孤高の哲学者・森有正のエッセー群。パリでの孤独な生活を選び、そのまま彼の地で人生を終えた森の「死に方」から、著者は人間のあるべき姿と「生き方」を見つけていく。現代人の「生きるための哲学」。