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ほんとうに誰もセックスしなかった夜

著:唯野 未歩子

紙版

内容紹介

わたしは、この世でたった一人しか愛さない

物語は、10年前の展覧会場から始まる。画家の卵である主人公は、そこで初めて「わたしだけの神様」に出会う。20歳以上年上の彼は額縁職人だった。すぐに〈わたしたち〉は愛しあう。でも、恋は1年しかつづかなかった。そして10年後の再会。〈わたし〉は高校の美術教師になっている。38歳。再会はホテルの一室だった。そこでの優しくて官能的な性描写は、ため息が出るほど美しく、嘆賞に価する。
〈わたし〉が唯一気に入っている自作の絵は「夜の街なみ」を描いた風景画だ。「夜の風景は、いかなる光を浴びせられても夜のままなので安定しているし、すべての色を使うには昼よりも夜のほうが描ききれると、わたしは考えている」。その絵を見た高校生の教え子たちはこう感想を述べる――「誰も愛しあわなかった夜みたい」「愛しあうって、どういうこと?」「セックスだろう」「誰もセックスしなかった夜みたい」
物語は、〈わたしだけの神様〉の死、感動的な終結に向かって静かに穏やかにながれていく。
「きらら」連載の「誕生日」を全面改稿した作品。


【編集担当からのおすすめ情報】
ピュアで官能的で美しい恋愛小説の決定版。

ISBN:9784093863148
出版社:小学館
判型:4-6
ページ数:194ページ
定価:1400円(本体)
発行年月日:2011年12月
発売日:2011年11月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ