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OTOMO THE COMPLETE WORKS

銃声

著:大友 克洋

紙版

内容紹介

17―19歳、未成年期の大友克洋が、学生投稿者時代からプロデビュー後までの1971年―1974年にかけて制作した11篇の短編漫画を、制作/発表順に収録した初期作品集。
1973年「漫画アクション8月4日増刊号」掲載の『銃声』にて、弱冠19歳でデビューした著者・最初期の短編7篇は、いずれも過去の単行本に収録されたことが無いため、短編集『ショート・ピース』所載の作品リストでタイトルを見たことはあっても実物を目にした者は少ないという、文字どおり“幻の初期作品”である。
本書は、それら全てを初収録するのに加え、完全な未発表作として4篇、デビュー前に描かれた習作や投稿作を収録している。
これらは、原稿が現存していたことも奇跡的であるが、こうした未発表作品の収録を著者が許可すること自体も「全集」企画ゆえの特例的措置であり、本書の実現は、まさに「半世紀に一度の奇跡」と言えよう。
粗削りで拙い未熟な作品集と侮るか、瑞々しい感性と10代の少年とは思えぬ老成ぶりを併せ持つ「恐るべき子供」の表現に戦慄するか、それは読み手次第だが、のちに、その名を世界に轟かす創作者が、世に生まれ出でた瞬間と、その前後を記録した“唯一無二のドキュメント”としても、本書の価値は計り知れない。
このデビューから僅か10年後の1983年に、あの『AKIRA』を描き始めるに至る、まだ無名の“怪物”の産声が今! 遂に!! ここに甦る!!!
※「OTOMO THE COMPLETE WORKS」第1巻

目次

P.5「海が…」
P.23「戦場 ―習作―」
P.39「「人形げき」まっちうりの少女.」
P.103「ルイーズ」
P.135「銃声」
P.159「親友」
P.189「スマイリーおじさん」
P.219「橋と そして…」
P.245「子供たちは何処へ……」
P.267「上海かぜ 」
P.293「密漁の夜」
P.316「解説」  

著者略歴

著:大友 克洋
漫画家・映画監督。宮城県出身。
1973年「漫画アクション」にてデビュー。代表作に『童夢』『AKIRA』など。
1988年、自ら制作したアニメーション映画『AKIRA』は日本国外でも高い評価を受け、海外における日本アニメムーブメント(ジャパニメーション)のさきがけとなった。
2013年、日本政府より紫綬褒章。2014年、フランス政府より芸術文化勲章オフィシェ。
2015年、第42回アングレーム国際漫画祭・最優秀賞(フランス)。

ISBN:9784065273159
出版社:講談社
判型:B5変
ページ数:320ページ
定価:2900円(本体)
発行年月日:2023年07月
発売日:2023年07月21日