講談社文芸文庫
村上春樹の世界
著:加藤 典洋
紙版
内容紹介
著者の文芸評論家としてのキャリアのなかで一貫してつづいた村上春樹作品への強い関心。世界的な人気作家を相手に遠慮も手加減もなく長篇も短篇も読むたびごとに全力で受け止め、刺戟的な批評の言葉を対置して向き合ってきた。肯定も否定も超え真価を問う営みがここにある。没後発表された遺稿「第二部の深淵」を収録。
目次
1
村上春樹の世界
2 作品論
自閉と鎖国/「世界の終わり」にて/不思議な、森を過ぎる/夏の十九日間/行く者と行かれる者の連帯/村上春樹の短編から何が見えるか/小説が時代に追い抜かれるとき
3 書評
『国境の南、太陽の西』/『ねじまき鳥クロニクル』/『ねじまき鳥クロニクル』第三部 /『女のいない男たち』/『騎士団長殺し』第1部・第2部
4 遺稿
第二部の深淵
解説 マイケル・エメリック